テトリスエフェクトの音楽性について語る【テトリスエフェクト】
コネクテッドが楽しすぎてそればっかりになっているが、このゲームの本来の楽しみ方は音と光の共演を楽しみながらリラックスしてプレイすることだ。元々の単純パズルゲームが持つ瞑想効果、暇つぶし。何か考えごとに集中したいときの単純作業用だ。おばちゃんは元々考え事に集中する際にマインスイーパやソリティアやる人だったのでまさに最適というもの。
だが、それにしてはこのゲームは音楽が素晴らしすぎて、考え事よりも音楽を聴くことに集中してしまって本来の目的を果たせていないww
ひとつはインタラクティブ性…プレイヤーが操作すると音が鳴る仕組みがこのBGMにあまりにハマリすぎてて気持ち良すぎる。音楽を手掛けているアーティストHydelicはクラブDJかと思っていたけど、やっぱりゲーム音楽のコンポーザーらしい。そうだよなぁ、ゲームの性質を知ってないととても作曲(構成、アレンジ)できる楽曲じゃない。
もうひとつはボリューム。値段的にCD1枚…にしては少し高いので2枚組を買うのと同じくらいだけど、収録されている楽曲の数が非常に多くて聴き飽きない。メインのジャーニーモードで27曲、それからエフェクトモードの曲が10曲くらい、設定で変更できるロビーの曲が10曲くらい、マルチプレイは1vs1はあんまりやってないのでわからないけどコネクテッドだけでも10曲あるし週末イベントでは専用曲が2曲ある。
音楽CDなんて令和世代の若者は知らないかもしれないが、大体1枚60分前後収録されているもので、歌モノだと約10曲45分、器楽曲だと約10曲60分前後の「アルバム」として販売されていた。好きな曲だけ選んで購入する今の楽しみ方とは違い、どういう順番で聴いてもらうかという所にもアーティストのこだわりがあって、1枚通して聴くことによって完成する世界というのがあった。
このテトリスエフェクトの楽曲も、1曲(1面)だけ聴くことも可能だが、やはりジャーニーモードで一からラストまでクリアして完成するアルバム的構成になっていて、最後まで演奏(プレイ)しきった時の感動はとても言い表せない…ビギナーのかんたんモードでもエキスパートのまじで苦しいゲームだったとしても、ラストの女性ヴォーカルのファルセットが響き渡ると毎回心の中でボロ泣きだ。
この素晴らしい音楽が、実際に自分でプレイしないと体験できないという所が巧妙。
ジャーニーモードをクリアするとシアターという項目が解放されBGMが聴けるようにはなるが、ここではミノ移動時の音は入らないし、ライン消去の音も回数が制限されていて実際のプレイ時と同じような曲が出来上がらない。
Hydelicの公式YouTubeチャンネルでは全曲公開(!)されているが、まるで実際のゲームに使用されているものの元ネタという感じで、やっぱりSE(ミノ移動・回転音、ラインクリア音)が入っていない分物足りない。
この「自分で唯一無二の音楽を完成させる」というコンセプトが、とても好きだ。
そんなわけでこのゲームの本来の楽しみ方は少しずつ音を追加していくところにあるのだが、決して上手くはないおばちゃんですら、慣れてくると初っ端から飛ばしてミノを動かすので情緒もクソもない煩い音楽が出来上がるwww
このゲームが"音楽的に"一番ぴったりハマるのは初心者から中級者までだ。あんまり慣れすぎるとへんてこりんな音楽しか出来てこない。
急ぐ必要はまったくないのでゆっくりやればいいのだゆっくり…と言い聞かせないと手だけが先に動いてしまう(単純パズルゲームあるあるw)。
「テトリスエフェクト」を検索して出てくる動画は上級者ばかりで、音楽もはっきり聞こえないし速すぎてめちゃくちゃ難しそうに見えるしでイマイチ魅力が伝わらないのだが、このゲームはテトリスしたことないくらいの初めての方が全然楽しめる作品だということを声を大にして言いたい。
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