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居住者名簿って何!?

私はマンションに住んでいるんだけど、先日同居する親が居住者名簿なるものを出すからと持ってきた。中身を見ると住所、氏名、電話番号はもちろん、家族の氏名と生年月日、職場、職場連絡先まで記載欄があった。今どき個人情報を取り扱いの説明もろくに無く提出しろなんて。そもそも生まれてから50年近く、色々なマンションを転居して生きてきたけど、こんなのを提出したことなんてなかったのでとにかく驚いた。

こんなの提出出来るわけないじゃんと思ってネットを調べると、私の思いとは真逆で提出するのがメジャーらしく、マンション管理の団体も居住者名簿の作成と年一回の更新を推奨してるらしい。うちは無かったけど、病気の有無と内容まで記載欄があるとか。提出は任意らしいけど、ネット上には個人情報を隠すのは怪しいヤツだなんて意見まであって頭がくらくらしてきた

◾︎居住者名簿って必要なの?

なんでこんな名簿を作るのかと思って調べてみると、以下のようなものがあった。

・総会の議案書を送るため
・災害時の救出、安否確認のため
・孤独死を防ぐため

どれもぱっとしないものばかり。議案書なんてポストに入れておけばいいし、火事や地震になった時に同じマンションの人が助けてくれる規則も無い。孤独死がどうのこうのって、マンションの誰かがこの台帳を見て毎日声掛けでもしてくれると言うのか。百歩譲って、何かあった時に連絡先が分かるように電話番号だけ管理しておきましょうというなら分かるが、家族構成や年齢、職場まで教える理由は感じられない。

◾︎管理組合が信用出来ない


さらに個人情報を管理するのはマンション管理組合である。管理組合と言っても中身は住民が交代でやっているだけの完全な素人組織。もちろん何の資格も無ければ、講習を受けたりもしていない。そんなわけで個人情報の知識とかも人によるので、勝手に中身を見て「あの家は高齢者ばかりなのに車に乗ってる」「あの家の息子はフリーターだ」とか噂話のネタにされるような事もあるらしい。

うちの場合も一応、管理事務所の鍵付きのロッカーに管理すると言っているけど、その鍵は役員が持っていて、その気になればいつでも見られてしまう。そんな状態で個人情報を預けたくないし、ウチが当番になって役員として鍵を持つこともしたくないし。

◾︎居住者名簿を作る本音

とは言っても万が一の場合もあるし、と思うかもしれないが、こういった情報は管理会社が知っている。何かあれば管理人さんから管理会社に連絡が行き、然るべき対応が取られるので特に問題は無いと考えている。

それでも居住者名簿にこだわるのは、結局のところ「家族構成や連絡先も分からない人が隣に住んでいるのは不安だ」という人がそれなりにいるようだ。本音はここにあるんじゃないかと思ってる。管理会社はちゃんとした会社なので、個人的な不安や興味を理由に個人情報を教えてはくれない。

昔は個人情報なんて無くて、住所や家族構成、年齢なんて普通に知ることが出来たし、アイドルのファンクラブ会員名簿が普通に送られてきたりした。隣に住む人が何してる人か知ってて当然で、知らない方が怖いという人がいるのは理解できる。理解出来るが。とはいえ時代が違う。個人情報を利用して色々な犯罪に繋がる時代なのだ。

◾︎個人情報を学ぶ場が欲しい

マンションの管理組合って調べてみるとトラブルが多い場所のようだ。管理組合を運営するのはリタイアした高齢者が多く、職場で知るような事がアップデートされていないことが多く、若い世代との認識の違いでのトラブルも多いみたい。個人情報もそうで、我が家でも親の発言にびっくりすることがたびたびある。

誰でも個人情報などを学ぶ場所があれば、管理組合の役員になる人には講義を受けて貰えるのに。とりあえず我が家は父の名前と携帯電話の番号だけ提出する事にした。一戸建ては面倒くさそうだと思ってマンションを買ったが、これはこれで面倒だったな…笑

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