第9回ど文系のお金の話

第9回目ど文系のお金の話!はじまりはじまり〜。
今日のお話は中央銀行のお仕事です。
中央銀行とは各国の金融システムを司る銀行のことで、我が国では日本銀行が中央銀行を担っています。
中央銀行のお仕事といえば紙幣の発行や、銀行の銀行役、ベースマネーの供給量の管理が挙げられます。

そんな中央銀行の最も重要視する目標といえば、貨幣の価値を安定的に保つこと!
つまりインフレーションといった貨幣の価値を崩壊させるような状況を発生させないように事前に防ぐということです。
インフレーションが発生すると何が困るか皆さんに覚えていらっしゃいますでしょうか?
インフレが発生すると貨幣の価値が相対的に低くなり、交換経済が崩れてしまうのです。
そうなるとお買い物ができなくなって社会の秩序が崩壊しカオスになるので中央銀行や政府は必死にこれを食い止めるのです。

金融の歴史はインフレーションとの戦いでした。
戦費調達などで貨幣を大量に発行すると、貨幣位の信頼はすぐ地に落ちてインフレが発生します。
ドイツ帝国のハイパーインフレーションなどが良い例ですね。

インフレを発生させないために、中央銀行はインフレ率を引き下げる金融政策を実施します。
インフレ率を下げるには金利を上げて市場に出るお金の量を減らします。
なぜ金利を下げるのかというと実質利子率を自然利子率よりも大きくして、財やサービスを買ったり、投資を行うと損になる状況を作り出します。
自然発生的な利子率よりも中央銀行が操作する利子率が大きければお金を借りるとお得じゃなくなり、他の銀行や企業は投資を控えるようになるので経済が沈静化しインフレ率が下がります。

中央銀行が経済を管理する方法のことを金融政策と言います。
伝統的金融政策と言われる金融政策は公開市場操作、公定歩合、補完貸付制度のことです。
公開市場操作とは、国債の売買で市場に流れるお金の量を調整することです。
公定歩合とは、中央銀行が銀行へ貸し出すお金の利率を変動することで市場に流れるお金の量を調整することです。
補完貸付制度とは、中央銀行が決めた担保の範囲内で銀行に貸し出すお金の量を調整することです。

最近のトレンドはインフレ率を低率で安定させることです。
爆発的なインフレになることを防ぎつつ、財やサービスの価格、賃金を上昇させ経済を拡大させることを目指します。

しかし日本国内では困った事態が起きています。それがデフレーションです。
ただデフレーションの話を始めると文字数が倍以上になってしまうので今日はここまで。
続きはまた明日です。本日もお付き合いいただきありがとうございました。