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あめつちの歌
現在の小学生は文字を「あいうえお」で習いますが、同じようなものに「いろは」歌というものがあります。「いろは」歌は平安時代からあるもののようですが、よく使われるようになったのは江戸時代。かな文字を勉強するために使われて広まったようです。
私も高校の書道部の時に、かな文字でいろは歌を最初のウォーミングアップで毎回書いていました。
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
色は匂へど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見し 酔ひもせず
「匂いたつような色の花も散ってしまう。 この世で誰が不変でいられよう。 いま現世を超越し、儚い夢をみたり、酔ったりはしない」
という「平家物語」のような内容であります。
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いろは歌の他に「あめつち」歌という手習い歌があります。
あめ つち ほし そら やま かは みね たに くも きり むろ こけ ひと いぬ うへ すゑ ゆわ さる おふせよ えのえを なれゐて
「天 地 星 空 山 川 峰 谷 雲 霧 室 苔 人 犬 上 末 硫黄 猿 おふせよ えのえを なれゐて 」
「え」を2回繰り返して48音で作られています。自然界の言葉を連ねた後に言葉遊びのように意味のない音を連ねた48音。こちらも平安時代には作られていた歌です。
この色紙は、色々な場面で道具組できる言葉と思っています。
一、「いろは」と同じく「はじめの一歩」「初心」「産声」
一、始まりととらえ「春」「風炉開き」「炉開き」
一、「天地」ととらえ、自然界の様々な森羅万象
一、「天地」で天の神を太陽の恵み、地の神を土の恵みは茶そのものに繋がります。
どんな趣向で使おうかな、とワクワクする言葉です。
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