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駒影(こまかげ)


萬福寺

「萬福寺」に駒蹄影園碑(こまのあしかげえんひ)がある。
駒蹄影園とは、京都府宇治五ヶ庄大和田にあった茶園の名であります。
そこにある石碑には「都賀山(栂山)(とがやま)の尾上(おのえ)の茶の木分け植えて、あとぞ生(お)ふべし駒の足影」と彫られています。
これはその昔、明恵上人が栄西が中国から持ち帰った茶の木を宇治に植えようとした時、農民達がどのような間隔で種を蒔いたらいいかわからなかった。そこで、明恵上人は馬に乗り畑の中に入り、蹄のあとの間隔に種を蒔くよう教える。これによって宇治は茶の発祥の地と呼ばれています。
「駒影」とは、茶の木を植える間隔を馬の歩幅で計ったということなのです。
現在では萬福寺の門前に石碑が残るだけで、茶園はなくなってしまっています。

風薫る5月、新茶が取れる季節。
そして、端午の節句や流鏑馬などと馬に関係のある行事が行われる5月。
そんな季節に「駒影」という茶杓銘などはびったりなのではないでしょうか。

現在でも「駒影」という名の煎茶があります。


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