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甘柑荘秋麗の呈茶席

秋晴れの中、箱根板橋にある古民家「甘柑荘」での呈茶席が無事終了致しました。

三淵忠彦氏の高い志が感じられて、質素な中にも所々に趣向を凝らした建築にご参加の皆様は心からの感動されたご様子でした。

また、北の間の茶室風の座敷は松永耳庵氏の影響を受けた自由闊達の茶の湯の実践の場として生活の中に溶け込んだ独特の構造で、どのような設えにするかは亭主の考えひとつと言う、大変興味深いものでした。

花は 鶏頭(けいとう) , 弟切草の実、すすき です


囲炉裏に見立てた大炉が切られていますが床の間がなく、松永耳庵に傾倒し交流を持った三淵氏の田舎家の茶への憧れを表現した個性的な茶座敷となっております。

茶の設えがなされたのは数十年ぶりとのこと、道具を配置するだけて室内の空気はガラリと変わったことに私自身大変な驚きを感じました。

作法に則った茶室でない場所に茶席をしつらえる面白さを今回も心ゆくまで楽しませていただきました。
そしてご参加の皆様はお話するうちにそれぞれ縁の糸の繋がりがあることが判明し、その偶然と茶縁の不思議には感動するばかり。
このような場で皆様と楽しむ機会を頂けましたことに、心より感謝申し上げます。

額は「古今和歌集仮名序」現在の所有者の方のお祖母様の筆だそうです。



菓子 南町の右京謹製のし梅

甘柑荘について
「三淵邸甘柑荘」は、初代最高裁判所長官 三淵忠彦が昭和初期に建てて晩年を過ごした数寄屋家屋です。
往時の生活がわかる写真や、忠彦の書簡など、貴重な資料を一部公開します」 (甘柑荘Facebookページより)

#茶道 #茶道体験 #古茶室#小田原