見出し画像

ビバ!それぞれの道

同じ部の同期が会社を辞めた。

一緒のグループになったことはないし、同じプロジェクトをやったこともないし、言うほど飲みにも行かなかったし、本当にただの同期だった。


入社当初、#経営のリベンジがしたい#最近結婚しました というかなり強いハッシュタグをぶら下げて、彼は新卒同期の中にいた。

彼がたった一人、同じ部に配属される同期と知った時、フレームレスの眼鏡と、コーヒーを「コー↑ヒー↓」と発音する姿に、仲良くなれるだろうか、と不安を抱いた。笑


部に配属されると上司から、二人は強みと弱みが正反対だと言われた。


その通りだったと思う。


私は彼の能力と、彼の仕事が、いつも羨ましかった。
及ばない、とちょっぴり悔しくもあった。

この感情を表す言葉に一番近いのは"尊敬"、なんだろうと思うけど、もっとしっくりくる言葉はまだ他にある気がする。


彼の活躍が常に捉えられる位置にあったからこそ、私も、と踏ん張れる場面はなかなかに多かったし、足が止まりそうになった時は、彼のスケジューラーを見て、やらねば、とスイッチを入れることもあった。


で、なんだかんだ、同じタイミングで似たような壁にぶつかったりする中で、スタンスの悪い発言や不満や愚痴、などなど、何も気にせず言える相手になった。
「ねぇ聞いてよ!」と仕事中どうでもいいチャットを飛ばすこともよくあったし、「コー↑ヒー↓」の発音にも慣れた。

そういう意味でも本当に、普通のただの同期だった。
ただの同期、は普通に一番ありがたい存在だった。


彼から辞めるというLINEが来た時は、驚きすぎて、今日が4/1だと思ったら違った。

かなりくらった私は、あまりに自分は井の中の蛙なんじゃないかと思い、変に焦った結果、日経新聞を読むようになった。笑


こうやって人は進んでいくんだ、とも思った。


彼は先へ行ってしまった。


私にはまだ何もない。
私はまだどこにも行けない。


と、一瞬思ったけれど、違う。


だって彼は #経営のリベンジがしたい の人であり、私は #ケセラセラ の人である。

そう、私たちは正反対。



3年目くらいで分岐がきて当たり前なんだな、と思った。

そして正反対だからこそ、つかず離れず、もちつもたれつ、良き同期でいられたのだと思う。



これから、旅立つ彼をよそに、なぜ私は残るのか?という問いに、少し向き合ってみようと思う。
彼が会社を去り際、立ててくれた問いである。

ここに残ることも、それを主体的に選び取った結果でありたい。



さて、寂しいけれど、それぞれの道で、これからも共に、しっかりと社会人人生を頑張っていこう!

時々、最近どうよ〜というのは話したいな。


何はともあれ、2年間本当にありがとう!
冗談でなく、あなたがいたから頑張れました。

お互いに、幸あれー!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?