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映画スマイル(Smile movie)を観た。私に笑いかけないでっ!

日本では未公開の映画「スマイル」を4日前に観た。
きっかけはこのツイート。

(映画をすでに観終わった)今みても、笑顔のシーンを思い出して鳥肌がたつ。強烈な印象を脳に残していく映画であった。

映画館はバンコク、アソークのショッピングモールTerminal21で7時半からの回。実はタイの映画館に行くのはこれが2回目。
2年ぶりの久しぶりすぎる映画館体験だったので、音の大きさに圧倒されてしまい、途中からイヤホンを耳につけて観てました。

タイの映画館について。

  • 予告編が長い(10分以上ある)

  • エンドロール始まった途端席を立つタイ人多し

  • 水曜日はチケット安い!

  • 外国映画は日本より公開日が早い

  • そして上映期間がわりと短い

スマイルのチケットは水曜日のちょい安デーで150バーツでした。

友人はスタンプの裏でポスターと同じ表情をしています

ここからは映画について。※ネタバレ含む

本当に怖かった。使い古された脅かしの手法を混ぜ、「来るよ、来るよぉ」と分からせておきながら、ひょいとそれを交わすような角度で恐怖を突き刺してくる。

霧がかかったようなサンフランシスコの街も、シャイニングを彷彿とさせるカメラワークや音使いも、細胞まで恐怖を染み込ませようする監督の気合を感じた。ゆえに、ホラー映画が苦手な人は映画館での鑑賞は向いてない(私)。

でも、「全部悪霊が主人公に見せた幻想でした!」のトリックはずるいじゃん。
そんなのただの悪霊無双じゃん。だって何でもありなんだもん。
それに、どうせこれ主人公が幻想の中で悪霊を倒した気になってるだけで、まだ呪い終わってないんでしょ。ってビンビンに感じるほどのわかり易さ。

それに、期待していた「笑顔」へのメタファーも、なんだかわかりにくかった。
途中、主人公が自分の職場である精神科病棟の一室で、「心の不安レベル」を指すイラストつきの表を見るシーンがある。
不安や落ち込みから解放された100%元気な状態を表すイラストが、ニコちゃんマーク(笑顔の象徴)だったのよね。
となると、悪霊が人間のトラウマを察知して体内に入り込もうとし、人間がトラウマに負けてしまった時、完全に体を乗っ取られてしまう。乗っ取られたあとの人間は顔に不気味な笑顔をまとうようになる。
この笑顔というのが、不安をもたらすトラウマが完全にその人間から消えたという象徴になるのだろうか。
でも、主人公は「幼い時に精神病を患う母を見殺しにしてしまった」というトラウマに立ち向かい、克服しようとしていたと思うけどね。何がだめだったんだろう。「所詮人間は自らのトラウマを断ち切れない」という強烈なメッセージなのだろうか。

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