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雨だっっる

雨が嫌いだ。

図書館で勉強しようと大学まできていた。作業中ふと尿意を催したのでトイレに向かう。ほっと一息ついて小便器の前に立った時、「オワタ。」と思った。目の前の曇りガラス窓を水滴が絶えずつたっているではないか。

雨だ。昨日あんなに降ってて、今日の朝あんなに晴れだったのに、また雨だ。あいにく何も持ってきておらず、近くのドラッグストアで310円のビニール傘を買う。雨の日に傘を買う敗北感。店員は間違いなく心の中でこう呟いただろう。

「天気予報見ないできちゃったかぁ。」
悔しくていたたまれない気持ちになった。

雨が嫌いだ。

リュックを前に抱えて濡れないように前屈みになるから肩が凝る。それが嫌いだ。

水溜りを踏まないようにと下を向いて歩く。なんだか気持ちまで沈んでくる。それが嫌いだ。

細心の注意を払っても結局濡れてる足の甲の部分とデニムの袖。それが嫌いだ。

靴下がジトジトしてるのを我慢しながら乗る電車。それが嫌いだ。

雨が嫌いだ。

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