Change.orgキャンペーンガイド|賛同数は大事。でも、すべてではない

キャンペーン(※)の発信者さんから「変化を起こすにはどれくらいの賛同数を集めたらいいですか?」と尋ねられることがよくあります。賛同数は重要ですが、2万人の賛同を集めたキャンペーンが、1万人が賛同したキャンペーンに比べて2倍の力を持っているかといえば、単純にそう言えるわけではありません。

(※)Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)ではオンラインで署名を集めながら世論喚起を行い、変化を起こそうとする一連のアクションをキャンペーンと呼んでいます。

ここでは「賛同数を増やす」だけでない、キャンペーンをパワーアップさせる方法をご紹介します。

キャンペーンをパワーアップさせる方法
⑴ 一緒に活動する仲間を増やそう
⑵ メディアの力を借りよう
⑶「賛同してください」以外の頼みごとをする
⑷ なるほどな、と相手に言わせる方法を考えよう

⑴ 一緒に活動する仲間を増やそう

キャンペーンはひとりでも立ち上げられますが、盛り上げるのには仲間がいた方がやれることの幅が広がります。オンラインで署名を集めるだけでなく、一緒に活動できる人がいないか探しましょう。
特に、次のことが得意な人たちが仲間に加わると心強いです。

その分野のデータや制度に詳しい専門家:行政文書や法律など、独特の言い回しで書かれているものに苦手意識があれば、それが得意である人を見つけられるとよいでしょう。文献や新聞記事などで名前の出ている専門家にこちらからコンタクトをとるのもよいでしょう。

課題の当事者たち:「だれがどんなことに困っているのか」を具体的に示すエビデンスは、私たちが思っている以上に、政治や行政、企業を動かす力を持っています。キャンペーンに賛同した人たちの中には、その課題の当事者も多いでしょうから、進捗投稿機能を使って一緒に声をあげてくれる当事者を探す方法もあります。

メディアの取材に応じられる人:メディアの取材に応じて自分の経験を話したり、専門的立場から背中を押してくれるコメントを出せたりする仲間がいると、報道された際により多くの人たちの共感や理解を得ることができます。

拡散力を持っている人:SNSの使い方が上手だったり、動画やイラストを作ることができたりする人が加わると、キャンペーンをより多くの人に知らせることができます。

⑵ メディアの力を借りよう

賛同数が100名程度でも複数のメディアから取材され、大きな影響力を発揮できるキャンペーンは存在します。 「5. メディアに連絡をとる方法 」を参考にして、記者さんへ連絡をとる方法を考えましょう。
個人でキャンペーンを立ち上げた場合など、ひとりで署名の宛先である大臣や市長、ある企業の意見を聞きにいくことが容易ではないときでも、関心をもってくれたメディアが取材の申し込みをして宛先の反応を引き出せることがあります。

⑶ 「賛同してください」以外の頼みごとをする

4. キャンペーンの進捗を使いたおす!」を参考に、賛同者のみなさんに追加のアクションの頼みごとをしてみましょう。キャンペーンを一緒にもりあげる仲間を募集したり、体験談をアンケートフォームで募ったり、特定の日時にいっせいに同じハッシュタグで投稿してもらうことでSNSでのトレンドワード入りを目指したりなど、いろいろな頼みごとの方法があります。

⑷ 「なるほどな」と相手に言わせる方法を考えよう

署名を提出しにいく宛先が納得し、行動してくれるためにはなにが必要なのか、作戦を練りましょう。
高校生が集まって「学校での性教育を充実させてほしい」と市長に署名を出しに行く際、市長は保護者の意見を知りたいと思っているかもしれません。また性教育について取り組んでいる先進的な他自治体の事例を知れば「なるほどな」と思うかもしれません。相手が関心を持ちそうなことを調べて、説得材料として準備しておくとキャンペーンの成功率は高くなります。

「数は力なり」と言いますが、署名を通じて集まっているのは単なる「数」ではなく、たくさんの個性や強みを持った人たちです。キャンペーンが「数」だけでなく盛り上がれるような作戦を練ってみてください。