見出し画像

【日刊ドローン情報 No.86】屋根瓦の“温度”で家屋の被害状況が分かる? 震度6弱を観測した珠洲市で学生が「ドローン調査」

 先日,震度6弱の地震に見舞われた能登地方で,金沢大学の研究チームが瓦屋根の被害状況をドローンを使って調査したということです。瓦がずれると落下して下のひとにあたる危険や,損傷した部分から水が浸入し雨漏りの原因になります。このような,被害を未然に防ぐためにも,早期の損傷個所発見が必要になります。
 今回の調査は,ドローンによる外壁点検と同じ原理を用いたもの。外壁点検においては,タイル張りの外壁などにおいてタイルが浮き上がることで,タイルと壁面の間に隙間ができ空気がこもることで周辺の浮いていない箇所に比べて温度が高くなります。それを赤外線カメラで写すことで色の違いとして現れ,異常箇所を発見できます。屋根の調査においても,瓦がずれた箇所では,下の土がむき出しになり,その部分と瓦の温度差によりずれていることが発見できるというものです。
 ドローンで一気に見ることで,わざわざ屋根に登って見なくてもよいため,早期の損傷箇所発見につながります。平常時においても,屋根点検を赤外線カメラ搭載のドローンで実施することで,不具合箇所の早期発見ができ,大切な家屋を長持ちさせることにつながるでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?