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【日刊ドローン情報 No.99】ドローン宅配の可能性は過大評価されている? なかなか広がらない、いくつかの要因

 アマゾンが10年越しにドローン配送の実験を開始したことは,先日お伝えしましたが(日刊ドローン情報 No.70),本記事ではなぜ10年以上も前から構想されていたドローン配送が普及しないのかについて,考察されています。
 記事では,ドローン配送の難しさについて,現実世界が複雑であること,経済的な利点がないこと,をポイントとして挙げています。
 ドローン自体は非常に簡単な構造であり,すぐに造ることができますが,現実世界(人,建物,配電線,車等)が複雑であり,それらを避けたりしながら墜落しないように飛行し,確実に狙った場所に着陸したり,荷物を降ろしたりする必要があります。これらを解決するためには,AIや管制システムの進歩が必要ですし,場合によっては構造物やその配置にも一定のルールが必要となるかもしれません。
 経済的利点についても,ドローンで運べる重量はそれほど大きくなく,現時点ではドローンに荷物を積載するまでに人手がかかっているため,注文毎に運搬していては採算が取れないでしょう。
 ドローン配送の普及には,前提としてドローンが安全・確実に飛行し目的地まで飛行できる仕組みを構築することで,多くのドローンが飛行可能となることが必要です。それが可能となれば,あとは離陸前のドローンに対して,品物を自動で積載する仕組みが必要でしょう。この2つの仕組みが開発されれば,ドローン配送は身近なものになるでしょう。

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