一般人から見た欅坂46のこと

私は乃木坂46のヲタクをしているただの会社員だ。乃木どこ？第一回目の白石麻衣ちゃんを見てからずっとヲタクをやっている。今まで乃木坂のヲタクをしていて楽しいことも沢山あったけど、悔しいこともまぁそれなりにあった。その中でも「欅坂46」の存在は大きい。

※ここからは私から見た欅坂46のことを書きます。ヲタクではないからもしかしたら皆さんの思いや考え方とは違うところもあると思いますが、あくまで個人的な目線なので、批判とかは受け付けません。結構冷たい目線なので、見たくない人は見ないでください。

彗星の如く現れた「アイドル界の異端」

というイメージが私の中ではあります。楽曲、パフォーマンス、初々しさ、世間からの注目、そのどれもが羨ましかった。何より羨ましかったのは音楽番組の特番の時、48グループと坂道シリーズの超選抜メンバーによるスペシャルライブがあった。その時、AKBは「365日の紙飛行機」「恋するフォーチュンクッキー」、乃木坂は「君の名は希望」、欅坂は「サイレントマジョリティー」、この4曲で視聴者投票があり、結果的に「サイレントマジョリティー」を披露することになった。

当時は「いや、言うてこのメンツで君の名は希望やられてもw」とか言ってたけど、悔しかった。何もかも追い抜いていく乃木坂の後輩に嫉妬していた。Mステも、乃木坂は8枚目シングルで初めて出ることが出来た。紅白も、4年目にして初めて出場出来た。でも、欅坂は全て1年目、しかもデビュー曲でそれをやり遂げた。それに加え、ドラマもあったり、大きい箱でのライブも。キラキラしててフレッシュな欅坂を見るのが少し嫌だった。 

私から見た欅坂

は、「大丈夫か？」だった。乃木坂の場合、生駒里奈さんがセンターを務めた時には白石麻衣ちゃんや橋本奈々未さん、深川麻衣さんが「お姉さん」として支えてあげていた。欅坂の場合は平手友梨奈さんがセンターを務めている時、最年長メンバーである渡辺梨加ちゃんはテレビでは喋らないし、少し天然だし、キャプテンの菅井様は上手くグループをまとめるのも大変そうだし、このグループは上手くまとまってるのか？と思った。

そして何より、いわゆる「下積み」が無い分、世間からの上がったハードルを飛び越えるのが大変そうに見えた。でもそのハードルを欅坂は苦戦しつつも超えて、順風満帆なように見えた。ただ個人的には「下積み」があった方がアイドルを応援してる者としては楽しくはある。乃木坂も紅白に向けてみんなが足並みを揃えることができて、だからこそ初紅白に感動したし、東京ドームでのライブもとても素敵なものになったと思っている。

欅坂は下積みも浅いまま、急に世に放り出された感じがした。足並みも揃っていない気がした。ただ、「世界には愛しかない」から「二人セゾン」の時期の欅坂は本当にキラキラしていて眩しかった。それが崩れ始めたのは「不協和音」だった気がする。

圧倒的センター「平手友梨奈」

センター平手友梨奈は、乃木坂ヲタクの私から見ても凄い存在だった。パフォーマンス力、一つ一つに込める想いの強さ、見てる人を圧倒する力…どれもが凄かった。アイドルという肩書きで収めるのが勿体ないくらい。

一つ一つに想いを込めてパフォーマンスをする彼女だからこそ、多分「不協和音」で色んなものが崩れてしまったのでは、と思う。4枚目シングルにして、欅坂のセンターは「平手友梨奈以外ありえない」というイメージが強くなった。「この曲のセンターはてちしかいない」「てちにしかできないパフォーマンス」そういう言葉を多分彼女自身沢山言われたと思うし、見てきたと思う。そして私自身もそうだった。

ただ、平手友梨奈さんがお休みすることが増えた時に「誰かがセンターを代理でやらなきゃならない」ことが増えて、より一層その考えが深まった人と、「他の子がセンターやってる欅坂もいいじゃん」と思う人の両方が出てきた。私は「今の時期に色んな人がセンターを経験しておけばテレビ見てる人にも見つかりやすいし、新たな魅力を見つけてくれる」と思っているのでもっと色んな子にセンターに立って欲しかったし、もっとみんなにチャンスをあげて欲しいと思った。

乃木坂がセンターを生駒里奈さんから白石麻衣ちゃんに変えた6thの時期、欅坂のセンターは休んでいても尚、平手友梨奈さんだった。ただそれに反抗できる人はメンバーにもヲタクにもいないと思う。それくらい、彼女のセンターは魅力的だった。ただもう、限界だった。私は見てるだけで結構苦しかった。

何より「平手友梨奈がいないとライブもできない欅坂」ということがニュースで世間に知れ渡るのが、欅坂においてただの一般人の私にとっても結構辛かった。欅坂の楽曲が好きだからこそ、そういうレッテルを貼られるのが嫌だった。

「だからあの時あれほど言ったのに」

と思った。「あの時もっとお姉さんメンバーが平手友梨奈さんを支えていれば」「もっとみんなを代理でもセンターにさせてあげれば」、もっと結果は違ったかもしれない。

去年の紅白での「不協和音」、ただただ見ていて胸が苦しくなった。でも私は平手友梨奈センターの「不協和音」がとてつもなく大好きだった。見終わったあと、自然と泣けてきた。もう限界だ、と思った。

それからしばらくして、平手友梨奈さんの卒業が発表された。

勿論驚きが大きかったけど「そりゃそうだよな」と思った。けやかけにも出る機会が減り、歌番組では俯くことが増えて、パフォーマンス中も何か抱え込んでそうで、そんな平手友梨奈さんを見て、欅坂のヲタクはどのように感じたのだろうか。最後の方は欅坂ヲタクの人でも平手友梨奈さんを叩いてる人が増えてきて「ああ、急に売れるとこうなるんだな」と客観視していた。

でももうこれは誰が悪い訳では無い。

きっと欅坂として限界が来たんだなと思っている。勿論最後まで頑張ってくれた平手友梨奈さん、恐らく色んな気持ちがあったであろうキャプテンの菅井様、欅坂として頑張ろうと決めたメンバー、誰も悪くない。誰も悪くないから、「可哀想」だと思ってしまう。誰か悪者が1人いればその人を責めれば、言い方は悪いが心も落ち着くだろうけど、誰も悪くないのだ。なんならみんなが「被害者」よりだと思う。

デビュー曲がヒットして、下積みもないままテレビや音楽番組に出て、「笑わないアイドル」のレッテルを貼られ、表題曲は重い曲が多く、笑顔で歌う曲はあまり披露させて貰えない、バラエティでも上手く反応できない(諸説あるけど)。

乃木坂46に憧れて入ってきた子が多いであろうメンバーに対して、欅坂は乃木坂のほぼ真逆のような位置のアイドルだと思ってる。欅坂のメンバーはどう思ってるのだろうか。

まだこうなる前から、平手友梨奈さんが休み始めてから思ったことがある。それは「もっと生駒里奈さんや白石麻衣さんと沢山話す機会があればもっと方向は変わったのでは？」ということ。もっと先輩に頼って、色んなアドバイスを貰えていたら変わったのでは？と思ってしまう。ただ、グループ間での交流は少ないみたいだから無理だったんだろうけど。

長々と書いてしまって多分ここまで読んでる強者はいないと思う。ただここに書いた全てのことを私はずっと思っていた。

でも平手友梨奈さんのいなくなった欅坂に失望はしていなくて、むしろ新しい欅坂が見れるんだなと期待と楽しみがある。でも勿論平手友梨奈さんがいた欅坂の楽曲は今でも大好きです。

2020.3.20