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10thバスラコール問題を現場視点で考える。

 2022年5月14・15日、日産スタジアムで開催された乃木坂46の10th YEAR BIRTHDAY LIVE。私は15日のDAY2に現場参戦しましたが、とにかく最高の内容のライブでした。よければそちらのレポもあるのでご覧ください(大宣伝)。

 最高は最高でしたが、そんなのはどうでもいいんですよここでは。ここでの本題はコール問題です。実際にその瞬間に現場にいた者の視点でコール問題への意見を述べようと思います。

結論、アカン。

 いきなりですが、こんな問題の結論は火を見るよりも明らかなので、もう先に述べちゃいます。「あのコールはまずいよ。マジで。」ただこの一点につきます。念のために述べておくと、さすがにこういうくらいですから私自身もコールはしませんでした。

 コールは禁止されていましたから。シンプルに規約違反です。

政府によるイベントガイドラインの大声の定義とは「通常よりも大きな声量で、反復・継続的に声を発すること」とあります。歌唱やコールなどは禁止事項に該当いたしますが、思わず出てしまう一時的な歓声等は必ずしも禁止事項には当たりません。

乃木坂46 有観客公演開催についてのガイドライン
https://www.nogizaka46.com/s/n46/news/detail/65511?ima=2608&pri1=202205

 これまでのライブで期待が裏切られたことがあるでしょうか。少なくとも私が参加したものにおいてはないです。こちらが勝手に抱く期待すら乃木坂側は裏切ったことがないのに、明文化された規約を軽々とオタク側は破った。何らかの罰則があってしかるべきでしょう。仮に全ツ当選枠の激絞りなどが行われたとしても一切の文句はないですね。

コールと歓声

 ここで出てくるのが「あれだけ煽られたんだから仕方がない」という言い訳。完全に勘違いです。厳しい言葉を使うならば「甘え」でしかありません。

 仕方がないということは「煽られたことに呼応して『思わず出てしま』った歓声」という発想でしょうが、それはコールと歓声の混同です。コールが禁止され、歓声はある程度の許容をされているという差別化、そしてそのようにすることでオタク側に譲歩をしてくださる乃木坂側の対応を一切無意味にする発想です。

 ではコールと歓声の違いとは何でしょう。先述のガイドラインによれば、反復・継続的なものはコール、一時的なものは歓声として扱われています。この違いのさらに奥にあるものは「意識の介入の有無」であると私は考えます。この定義で言えば、意識的であるために止むことがないのがコール、無意識的であるために興奮に理性が追い付いた瞬間に止むのが歓声でしょう。

 現地にいた感覚としては、卒業生の登場時に数秒響く「うわぁぁ!」というどよめき、それは歓声でした。一方、ガルルで一曲丸ごと続いたあれはまさしくコールでした。

 歓声は無意識的な感情の発露であるため、その言葉自体に明確な意味を持たないという点でも区別できると思います。タンスに小指をぶつけて本当に痛いときに口から出るのは「だぁぁぁー-!!」という呻きです。「痛い痛い痛い」と出るのは痛みの瞬間最大風速が過ぎ去ったあとでしょう。一方でコールはもちろん「超絶かわいい!○○!!」と意味のかたまりです。わざわざ意識的に大声を発している、または感情としては大声を出したいが甘えた理性がそれに一切の自制をかけていない。といったところでしょう。このコロナ禍で大声を発する以外の感情の発露の方法が開発されたと思うんですけどね。

コールのこれから

 上記のように、私自身は15日のコールについて、現地において必ず回避すべきという立場におりました。それを大前提としてこれ以降の文章をお読みください。万万が一これ以降の一部分だけを切り取ったどうこうなどあれば、この人は物事の本質を得ない人であると認定します。そんな切り抜きなんてされるほど影響力を持ったnoteじゃないと思いますけどね。

 さあ、これからのコールについて話をしましょう。善悪の判断は一旦抜きにして、事実として10thバスラは緊急事態宣言外において大規模にコールが行われた初めてのライブであると言えるでしょう。過去に同様の事象があれば私の勉強不足です申し訳ありません。

 ライブとコロナ、より細かにはコールとコロナの関係について、これまでサンプルが国内で得られたことはないでしょう。もしこれ以降、クラスター感染などの10thバスラに端を発する異様なコロナ感染などが発見されなかったとしたら、ライブのコールについて見直されるきっかけとなるかもしれません
 ルールへの対処として、今回のようなルールを破るという最低の対処から、証拠と共にルールを改めるという対処へと変化する可能性を今回のバスラは持っていると思います。

我々が何をすべきか

 今回の10thバスラにおけるコールは明らかに良くない行為でした。どう考えてもすべきではない。

 しかし、やってしまった行為そのものを責めるだけでは仕方がない。今考えるべきはこれから何をすべきかでしょう。これから不用意なコールを避けるにはどうすればいいか。現在の日本においてコールをすることがどれだけの感染を及ぼすのか。
 これらは運営側や専門家の領域であるところがありますが、いちオタクである我々がすべきこともあります。それがPCR検査を受けることであると私は考えます。周囲に感染を広げないため、そしてコールとコロナの関係を明らかにする助けにするためにもPCR検査を受けるべきでしょう。

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