見出し画像

復職について

季節が冬本番となってきて、朝布団から出るのが辛い季節になってきましたね。
えい!と掛け声をかけて布団を飛び出し、カーテンを開けると、冬特有のシンと澄んだ空気が外界に満ちていることが分かります。
季節の移り代わりと共に、休職期間を経て復職を考えはじめている人もいるでしょう。
復職は休職をしていた人にとって、多少なりとも緊張感や不安を伴います。
復職とは、どういうタイミングで、どういった過程でおこなわれるのかおおまかに把握しておくと、余計な不安が軽減しますよね。

復職のタイミング

現在のあなたの心身の状態はどのような状態ですか?
職場復帰可否の判断基準は、一人一人に事情を考慮しながら、慎重におこなわれます。
主治医や職場に、ありのままの心身の状況を背伸びすることなく、伝えましょう。
まだまだ復職に際し、体調が整っていなかったり落ち込み等が強い場合は、復職のタイミングを先延ばしにしても良いぐらいに考えましょう。

参考までに職場へ復帰可能かの判断基準の例として、「労働者が十分な意欲を示している」、「通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる」、「適切な睡眠リズムが整っている」、「業務遂行に必要な注意力や集中力が回復している」といったことがあげられます。
こうした基準と自身の状態を比較すると、職場復帰が可能かの判断がされやすいです。

復職の判断の経緯

厚生労働省「職場復帰支援の手引き」によると、職場復帰可能の判断は、まず、ご本人の職場復帰の意思表示を確認し、主治医が様々な視点から職場復帰が可能かを判断し、その後、産業医等が精査をし、必要であれば主治医へ情報提供がなされます。
その後、職場復帰が可否の判断の後、復帰支援プランが作成され、その際、再度、労働者の職場復帰に対する意思も確認されますので、現在の正直な状況を話すことが自分を追い込まないことへも繋がりますよね。

正式な職場復帰の前に

休職が長期に渡っている場合は、企業によっては、「試し出勤制度」というものを設けているところもあります。
試し出勤は、参考にまでに以下の3つがあります。
1.模擬出勤
勤務時間と同様の時間帯にリワーク事業所で模擬的な軽作業をおこなったり、図書館で時間を過ごす。

2.通勤訓練
勤務時間と同じ時間帯に通勤ルートを使って、職場近くまで行ってみる。
職場付近の喫茶店や図書館等である程度滞在してみる。

3.試し出勤
職場復帰が可能か否かの判断等を目的として、本来の職場などに試験的に一定期間継続して出勤する。
こうした試し出勤制度は、復職後の感覚を実際に体験することで具体的に考えやすくなりますよね。
試し出勤を経て、受け入れる側の会社では、本人が心身共に負担が少なく復帰できるよう、段階的に就業上の配慮を考えます。
就業上の配慮として、「短時間勤務」、「残業、深夜業務の禁止」、「軽作業やルーティンワークへの従事」等があげられます。
これらをもとに、産業医(従業員数が50人未満の場合には人事スタッフ)が職場と話し合いを経て、職場復帰が可能か否かの判断と職場復帰支援プランが作成され、ご本人も同プランを確認します。

復帰後の実際

復職始めは、例えば午前中だけ出勤を続けていくといった、心身に負担が少ない方法でおこなわれます。
業務内容も軽作業が中心で、ある意味やることが単調なので苦痛に思うこともあるかと思いますが、自分自身を追い込まないよう必要なプロセスであることを頭のどこかにおいておくと、少し気持ちが楽になるかもしれません。
また、復職開始時はとても緊張を伴うものでもあるので、会社の仲間の反応も気になることでしょうが、一つ一つの相手の対応を過度に気にしないということも大切です。
私に対して不機嫌に接していると思わず、あの人は自分の仕事が忙しいか、何かあって不機嫌に反応したのかな?と一つ一つ自分に優しい落としどころを作っていくことも自分を守る知恵の一つですよね。
長期的な視点をもって、一つ一つ頑張りすぎないことが安全な方法だと思います。
そして、復職後は心身共に非常に疲れますので、辛い時は休んでいいんだと逃げ道をつくりましょう。
逃げ道があってこそ、人は長期的な視点をもって無理なく続けられるものです。
くれぐれも無理のないように、自分のタイミングで復職ができるといいですよね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?