かもみ

雨あがり 風は若葉の甘い酒 // 日々のこと,考えごと,俳句,無季俳句,絵本,宮沢賢治

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最近の記事

「好き」を頼りに生きていく

「外出自粛」や「接触減」と言われるあいだ、さみしさについて考えた。会えないさみしさ。わかり合えないさみしさ。言葉では伝えきれないもの。画面越しには届かないもの。ビデオオフしたあとの黒い画面。そこに映るのは自分。コロナとは正解のない問いだ。ひとりひとりが問われているし、自分で決めるしかない。 さみしさについて考えていて、ふと思うことがあった。わたしは、たぶんわたしたちは、さみしさを人のせいにする。好きな人に構ってもらえないとか、誰にもわかってもらえないとか。けれどほんとうにさ

    • 自分ひとりの小さな部屋で、自分が作り出したものにニヤニヤすること

      三十路を過ぎてようやく自分に許可できたことのひとつに、「うぬぼれること」がある。本当につい最近まで自分でも気づいていなかったのだけど、元来わたしは、少しうぬぼれやなのかもしれない。けれどうぬぼれた分だけ、それを否定する思考回路もしっかり持ち合わせていて、差し引きマイナスというか、十代後半から二十代にかけて「わたしは自信がない」にすっかり腰を据えていた。「わたしは自信がない」という態度でいるほうが、余分に傷つかないと、ほとんど無意識のうちに長いこと思い込んでいた。 この大SN

      • 正しくより、楽しく。

        コロナという聞き慣れなかった単語が日常生活に染みついて数か月、ここへ来てあまり、終息ということばや、はやく落ち着くといいですね、なんていう定型文も聞かなくなったような気がする。じっと身を潜めて耐えていれば終わりがくる、元どおりの生活に戻れる……という幻想が、良くも悪くも砕けて、誰もがここから始めなければならないし、変わらなければいけないと。なんとなくみんな、それを受け入れ始めている。気がする。そんな時代に、外出自粛とは言え、個々に分断されてしまったら生きる術を失う気がして、少

      「好き」を頼りに生きていく