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風と骨



生ぬるくても風は風
吹かない風より吹く風
風よ、風ったら
この部屋を通り過ぎるついでに
私のこのボロボロのひ弱な皮膚を全部こそげ落とし
骨だけにして去っておくれと
骨だけになった自分を想像してみたら
なんだ
骨になったらみんな同じね
骨の上にくっついた身を剥がせば
誠にみな同じの骨の人
骨が骨を
好きになったり嫌いになったり
するかしら
どうかしら
心を持つからするかしら
などと
思い巡らす君の骨
風よ風、風ったら
そろそろ気持ち良く吹いてはくれまいか
澱み過ぎてはいまいか
大きく膨らんで吹いた後
ぽろりと空から落ちて来たその
希望のように光るもの
きっと
大切にするから
みんな
そうするから



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