「開幕 ⑦違和感」

次の舞台は『星降る夜に』という作品だった。風夏が演じるヒロイン、ミラは、魔法使いの弟子で、人々を幸せにするために奮闘するという役柄。キャストは十数人。ヒロインの風夏を中心に、彼女を支える仲間、そして彼女を試す敵。一人ひとりが魅力的な役どころで、風夏自身も緊張しながら台本を開いた。

リハーサルが始まると、風夏は真摯に役作りに取り組んだ。新たな役者たちとの読み合わせや立ち位置の確認、役者同士の掛け合い。彼女の努力はキャスト全員に伝わり、一体感が生まれていった。

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