人笑人(コメディアン)バンド愛媛大学で演奏しに行く珍道中ツアー2

9月上旬

知り合いの旅行会社に航空券、ホテルのパックを予約する。
松山には、陸路か空路か航路で行くことになる。陸路は、車か鉄道ということになるのだが、今回は楽器運搬がある。車がベストかなと思ったが、何せ時間がかかりすぎる。
配送で対応しようと思ったが、バイオリンは難しい、保険だのなんだの考えると、やはり自分で持っていくことを考えた方がいい。旅行会社を通じて、空港、航空会社に問い合わせてもらった。バイオリンは、自己責任にはなるが、手荷物持ち込みで大丈夫。もちろん、アコースティックギターも、ベースも。そしたら 、飛行機で行った方が断然早く着くし、移動の負担も少ない。よかった。そう思っていたら、ピアノ担当の彼女が、相当嫌がったのだ。生まれて一回も飛行機に乗ったことがないと。まあ、分からないでもない。ただ、福岡松山間は飛行時間30分ちょいなのだ・・。一つ一つ説明をして、不安は消えないものの、なんとか飛行機での移動には承諾してくれた。
航空券を購入する時には、年齢やフルネームが必要だ。確実には情報を把握してなかったので、一人一人とメールでやりとりし、ここまでは問題なく進めた。

ホテルの部屋は個室で、ということにしたのだが、2名、これまで個室を経験したことがない。どちらも20代前半で、特別支援学校卒、高等学校卒なのだが、修学旅行では数名一緒の部屋になり、さらには教師が支援することもあったため、個室経験皆無なのだ。まぁ入浴くらいかな心配なのは。ラジオ番組からは2名、電動車椅子ユーザーに声をかけた。どちらも県外に単独で出かけるくらいだから問題ないだろうと思ってたが、宿泊を伴う場合には、誰かしら支援者がいて、特に入浴介助は必要だった。たしかに、6年前は、ヘルパー同伴できてもらってはいた。ただ入浴だけのために同行組を増やすのは予算的に無理だったので、我々でなんとかするしかないということでこの問題も一応片付いた。


11月下旬 
支払いを終えた。旅行会社には事前支払いが必要となる。1人約5万円かかった。安定した収入がある程度ある人たちには、事前に立て替えてもらったが、B型福祉事業所で働いている4名については、5万ものお金を立て替えてもらうことなどできるわけがない。そんなことをしたら、「行けません」となり兼ねない。なので、仕方ないから、私の方で立て替えた。総額20万円。11月下旬支払ったと同時に、ここからキャンセルした場合には、割合は変われど、キャンセル料金が発生する。自分で払った場合には、キャンセルしたら自分が払ったお金がパーになってしまうという危機感が生まれるが、4人については自分では払っていないので、その感覚がわからないだろうと、立て替えた私が不安いっぱいだった。
このときのメンバーへの一斉メールで「インフルエンザになったり、体調が悪いから気が変わったりした場合には、5万円かかるので、体調管理は絶対に。気が変わるなんてことは絶対しないでね。これも5万円自己負担になります。」と念を押した。
「わかりました」と返信はくれたものの、一度、「そういうこと」があったから、内心不安で不安で。
あと1ヶ月。

12月上旬
具体的に集合時間や待ち合わせ場所について考えた。16時50分の飛行機だから、車椅子メンバー諸々考えると、福岡空港に14時50分には着きたい。となると、13時50分佐賀駅発の特急に乗るしかない。さらに、それに乗るためには余裕を見て13時半に佐賀駅改札口で待ち合わせたほうがいい。?待てよ、佐賀駅改札口って言ってみんなわかるのか?またまた、メンバーに確認してみた。わかります。これまた、前例があるから、素直に安堵できなかった。が、ここは信用するしかなかった。佐賀から博多までの切符はどうしよう。全てをこちらで立て替えないといけないので、当日までに4名の分は購入しておかないといけない。さらに、買った自分が集合時間に遅れてはいけない。切符が渡せない。そうだ、航空券も渡せる人には渡しておこう。事前に立て替えてもらっていた人たちには事前に渡した。これで多少なりともリスクは下がる。あと2週間。

12月中旬
1週間前。
難題がいくつかふりかかってきた。B型福祉事業所を利用しているメンバーに、愛媛大学から交通費等が支給されるのだが、それをどのように受け取るか。支払いの立て替えは、私がしているので、私に一括で支払ってくださいと伝えたのだが、事情はあれど一個人に、複数の交通費などを支払うことはできないと、規則で決まっているそうなのである。知らなかった。。。。では、どうしたらよいか。もう支払って入るし、それをなんとか回収しないと。。。そこで、どのような対象だと一括で支払われるのか逆に聞いてみたら、法人格を持つところであれば、問題はないということだった。私自身、とあるNPO法人の副理事長をしており、そこでもいいか再度尋ねてもらった。このように間接的に表現しているのは、私たちと、大学との連絡調整を、苅田研究室が引き受けているからである。
大学からの返答はYESだった。
今度はこのNPO法人の理事長に、事情を説明する必要があった。要はB型福祉事業所利用のメンバーの交通費を肩代わりしているという形になるということを理解していただければよく、でもその法人に、大学から振り込まれた金額を、私に返金してもらうという、手筈になったのであった。
これには、本人の承認が必要となる。なので、このあと、法人に交通費などが振り込まれることを了承しました、という署名と押印が必要となるのである。
このことはメールでのやり取りで了承はしてもらっているのだが、それを書面で送らないといけない。実際に会って、そこで自署してもらい押印してもらう。それには駅で待ち合わせる当日しかない。まずは、印鑑を持っているのかを確認しないといけない。
メールで確認してみた。思いの外、持っているものだ。それを当日に忘れないようにしてもらわないといけないので、前日に改めて連絡を入れるようにした。

3日前

待ち合わせ時間と場所についての最終確認をした。佐賀駅の中央改札前でと伝えたが、改札口は1つしかないにもかかわらず、メンバー、バラバラの解釈をしていた。あまりJRを使うことがないからか、すっとんきょんな回答をしていた。なので、メールで一斉ではなく、ここに電話で連絡する事にした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?