アイデアを出すためにしていること。

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アイデアは雨乞いに似ていると思う。降ってくるのを待つしかない。

論理的な考えは建物を組み立てるようにガシガシと組んでいけるかもしれないけど、アイデアとは猫と鳥が仲良くしているような意外な組み合わせなので、ひらめきが必要であり、無理やりだそうとすればかえって出なくなる。

クリエイターと批評家の言動は、似ているところもあるが根本的な違いは、ひらめきがあるかどうかだ。批評家はとある作品が、同時代の作品のなかでどのような意味をもつかを言い当てることができる。これは様々な作品の類型化、パターン化をしていけばある程度たどり着ける、かなり論理的な作業だ。

クリエイターも作品分析をするが、それは論理的な作業なのでおまけとしてやっている人が多い。私も色々な分析を書いたり本にしていて、クリエイティブを言語化している方だと思うけど、そういった作業が実際につくるときに役立つのは1〜2割程度で、あとは直感と感性でつくらないといけない。

なので問題は、言語化できない部分をどう鍛えていくか、ということになる。そこを少し紹介したい。

一つの方向性は、リラックス、力を抜くということだ。ひらめきはリラックスした身体に宿る。アイデアを考えるのではなく、アイデアが宿りやすい体質にしていく。アイデアは身体が無意識に動きているときにでやすい。

よく知られているのが、中国のアイデアを得るための「三上」。「鞍上( あんじょう)・馬の上のこと」「枕上(ちんじょう)・枕、ベッドの上」「廁上(しじょう)・トイレの上」。 馬に乗っているとき、ベッドで寝に入ったとき、トイレのときがアイデアが出るというものだけど、これはどれも、身体が無意識的な作業をしている状態にあり、リラックスしている点で共通している。

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