有り余るほど ありがとう 〜King & Prince LIVE TOUR 2023 ピース 感想文〜


映像を見るまではね

これは書くかどうか迷ったのですけど(あんまり前向きなお話ではないので)。
でも、これを書かずに綴った感想はわたしにとっては嘘になってしまうので、ちょっとだけ触れておきます。
目障りだなって思ったら次の見出しまで静かに飛ばしてね。


わたしはどうしたって5人のことが大好きなオタクで、だから昨年の5月以降は大きな寂しい、恋しいがずっと心の真ん中に横たわっていて。

5人でいてくれだなんてことを今更言うつもりは毛頭ないし、5のかたまりというよりはひとりひとりを5人分愛したいという気持ちがわたしの中核ではあるのだけれど。
でも、5人の揃っていた空間への気持ちはずっと持ち続けながら生きていきたいと思っているタイプのオタクです。

そんなわたしのオタクとしてのあり方と、今回のツアーには参加できないことがわかっていたことと。

ふたつが重なってしまい、正直、ツアー期間はレポを見てはふてくされてしまっていました。
ふたりをなんの苦もなく受け入れて楽しめるひとたちはいいよね~未練がましいわたしみたいなオタクなんてお呼びでないよね~なんて。

5を愛していたわたしにとって、ふたりによるグループには、好きなひとが抜けた穴のあるグループだという側面がどうしてもあったのです。
手放せない思いを悲しみとして抱えながらかたちの変わったグループを追い続けることは、わたしにとって簡単なことではなかった。
現地で自分の目で見ることができなかったから、その思いは増幅するばかりでもあり。
(いやはや、どれもわたしが未熟であったがため。お恥ずかしい限りです)


でももちろん、映像を見ても感想がそのまんまならば、わたしはこのnoteを書いていないわけです。
わたしのなかでどこか止まっていた時間を、気持ちを、ふたたび動かしてくれたKing & Princeのふたりへありがとうを伝えたくて、このたび筆を執ったというわけです✒️


印象に残った数々

話をしようよ

実はわたしにとって、受け止めるのに時間を要した1曲。
リリース当初はまだ傷が新しくって、彼らの真摯な向き合い方や零してくれた心の内がわたしにとっては痛みとして響いてしまい、しばらく真正面から向き合うことから逃げてしまっていたのです。
(もちろん真っ直ぐで素敵なメッセージが込められていることは歌詞を読んでわかっていたつもりですが、脳みそでの理解よりも感情の痛みでいっぱいいっぱいになってしまったのです)
だから正直、今回の映像でもこの曲に向き合うのはちょっとだけ躊躇した。

でも実際に見てみたらそんなものはまったくの杞憂で。
リラックスして、じゃれ合ったり真正面から目を合わせたりちょっとふざけて相手を翻弄してみたり。
その等身大の姿に、見ているこっちまで頬が緩んでしまう。
そうやってファンまでひっくるめたあったかい空気感で届けてくれる1曲なんだなってわかって、
それがわたしにはすっごく嬉しかった。
これからはこの曲をより親しみを持って聴けそうだし、これまで以上に彼らの発してくれるメッセージを真っ直ぐに受け取れそうだなって、純粋にそう思えました。

ひとり対ひとりの関係性を丁寧に歌い上げてくれるこの曲、King & Princeのあり方そのもの。
どこかで絶対にちょけはじめる廉さんと振り回されちゃう海人さん、ずっと見てたいよ!

彩り

正直、あの頃の葛藤と切っても切り離せない1曲なんだと思う。
実際、ドキュメンタリーに収録されていた初日の映像を見ながら、あの頃の姿と重なってしまう部分がある気がしました。
でもコメンタリーで海人さんから出たあの言葉(本当に大切にしたいのでここで明かすことはしないね)に、わたしはとっても救われたしとっっってもうれしくなった。
初めての単独主演ドラマの主題歌、きっと思い入れもひとしおだろうし。
さらにはこの曲とともに過ごした時が海人さんの中に深く刻まれ、海人さん自身を、この曲との絆を、強くしたのかもしれないななんて思いました。
わたしも、同じ思いでこの曲のこと抱き締めつづけます。

名もなきエキストラ

CDTVの初披露のとき、「新境地!!」ってテンション上がったこの曲。
こうして新たに咲くこともできるんだって、自信満々に魅せてくれたような気がしていて。
7 MEN 侍さんによる生バンドを従えての披露もスタンドマイクとのコンビネーションも、あまりに大正解すぎる。
ふたりとも楽しんで歌っている姿に自然と片手挙げて、身体揺らしちゃう。

そして「育てていきたい」の言葉もうれしくて。
瑞々しさ満点のこの曲が年々深みを増してゆく姿、ずっと近くで見ていたいです。
楽しみにしてるね!

CHASE lT DOWN

彼らがバッキバキに踊れるひとたちだって知ってるんだかんね、この世界観が見られるとどうしたって「キタキタこれこれえぇぇ!!」って大騒ぎしちゃうよね。

初めてふたりで築き上げたダンスナンバー。

ダイナミックに大きく動くパートもあれば、細かい音に乗せたくさんの振りを詰め込むパートもあり。
バキバキに踊る姿はもちろん、顔周りで展開される振りや合わせた表情の魅せ方に、アイドルとして培われたものを感じて非常に痺れた。
そして同じ振りをお互い完璧に踊りながらもスタイルの違いが出ているところ、ふたりの持ち味が活かされまくってバランス最高。

ふたりでやるダンスナンバーはこんな表情を見せてくれるのね〜ほうほう〜と新たな発見があり面白かったです。
今後の展開もとっても楽しみ。

ichiban

ツアー前に1度、音楽番組でも披露していたこの曲。
ちなみにそのときのわたしの感想がこちら↓

いやぁ、ピースでのichibanもとっても良かった...。

5で表現されたichibanの衝撃ってでっかくて、あの夏の記憶として忘れられなくて。
今回のツアーってふたりになる前の曲たちもいっぱいやってくれたけど、リリースが新しいということもありその中でも特に5と切り離しづらい1曲なのではと思っていたりします。

そんな5として世に出たichibanの世界観を、ふたりが改めて世に出してくれた。
ボルテージ一気に上がるあの感じ、何度味わったっていい。
歓声が上がった瞬間、この曲をこれだけ愛しているひとがたっくさんいるんだってわかって、そんなところもうれしかった。

しかも何が胸を打ったかって、冒頭、向かい合わせから始まるところ。

お互いにはお互いだけ。
片方の放った熱量はもう片方がそのまんま受け。
さらに燃やしてもう一度相手に投げ返す。
そうしてふたりの間はどんどん燃え盛る。

こうして新たなエッセンスを加えて一段と輝きを増して。改めて繋いでくれることがたまらなくうれしいわけです。

Happy ever after

ライブのフィナーレを飾るバラード曲。
King & Princeはどのアルバムにもこの立ち位置の曲が収録されているのだけど、そんな名曲揃いに加わりし新たな仲間。

ほかにない個性を探したとき、言葉を選ばずに言うと、とても愚直な1曲だな、と思った。
心の柔いところから届けてくれているような。
そんな面を見せることができる存在だと思ってくれているのかなと思うと、じんわりとうれしくもあり。

ふと気になってこれまでのバラード曲の歌詞を調べてみた。
いつまでも、を誓ってくれるKPQP。
同じ目線で隣にいてくれる君がいる世界。
あなたのおかげで、を届けてくれるDear my Tiara。
そして、聞き手と会話するように愛と感謝を歌うHappy ever after。

初めは僕たちが、という趣旨のメッセージが主だったところから、
だんだんとわたしたちが彼らの支えになれていることも歌ってくれるようになって。
Happy ever afterはそんな歩みの延長線上にある曲だなって、ルーツを知れるとまたさらに愛おしくって。
一方通行じゃなくて、こちらからも何かを届けられているのかなって思えるとうれしいよね。
またお互いの距離が一歩ずつ、近づいたように感じられる素敵な一曲です。

百年先もありがとうだなんて、こっちの台詞だ(;;)


私に響いたあの言葉

オーラスでの挨拶での海人さんの言葉。
ふたり、これからやっていけるのかなって不安を吐露した日があったことを零してくれた。
わたしは、なんというかその一言に、決断にかかった大きな負荷みたいなものを感じた。

ふたりで背負えるか不安になるほど、5という存在は大きいこと。
その姿勢はどこまでも真摯で、全員分のそれぞれにしかないものを心から尊重し認めていること。
けっして簡単に踏み出せる一歩ではなかったこと。

つまり、懸ける思いが生半可なものではないからこそ、重たいものを背負ってでも守り繋げたいと思ってくれたのだと。

わたしが大好きで大切だと思っていたKing & Princeという概念を、同じように...いや、同じようにだなんて烏滸がましいほどに、大切に大切に思っていたんだって。
肉声で聞けて、表情を目の当たりにして。
彼らの発するものを、誰かを介することなく直に受け取って。
そこでようやく、あの日からどこか止まってしまっていた時が、動き始めたような気がしました。
疑っていたわけではけっしてないのだけど、やはり直接受けとることでしかわからないことがあって、それはほかの何にも替えられないほどに大切なことみたいです。


それと、セットリストを組むときに語っていた、「これまでの基盤を活かすことにしました。俺たちのカラーを最初から出しすぎることで、遠いところに行っちゃったって思ってほしくないから」という趣旨の言葉も。

なにが心に響いたかって、「遠いところに行っちゃったって思ってほしくない」というその心配り。
近いところに僕たちはいるよっていう、そのあたたかさがうれしいなと思ったのです。
それと、時をともにしたメンバーの業を大切にしてくれるところも。
全員のことを愛しているわたしにとって、その姿勢を示してくれることで得られる安堵感って計り知れないほどです。


6や5を変わらず愛し、それを言葉でも表現でも伝え続けてくれるふたりが好き。
そこにずっと、心救われてきた。
まずはそこに、特大のありがとう。

自分たちだって不安な中、わたしみたいなふてくされオタクのことだって置いていかないように、「ファンを不安にさせたくない」って言葉を尽くして想ってくれていたこと。
もう、見失いません。


でも、それがふたりを好きな唯一の理由ではなくって。
6や5のためだけのふたり、だというのはまた違っていて。

これまでを愛しながら、自分の中に軸を持ち新しいものを生み出し繰り出し続けてくれる彼らだからこそ大好きなのだ。

印象に残った数々の中に織り混ぜたつもりなので、伝わってくれてたらいいな。

そして、上述のセットリストのお話にも。
「俺たちのカラーを最初から出しすぎると〜」という文脈の言葉だけど、つまり、彼らの中には今後出していきたい色が存在しているということなのではないか、と思ったのだ。
まだ、それがどんなものなのかうかがい知ることは出来ない。
でも、叶えたいと思っている何かがあり、それをそう遠くない将来できっと目の当たりにできる。
それって、すっごく幸せなことだと思いませんか。


ここまで辿り着くのに、人より少しだけ時間がかかってしまって。
もしかしたら、取りこぼしてしまったものさえあるかもしれない。
でも、溢れんばかりのふたりの思いを、まっすぐそのまま受け取ることができたから、わたしはもう大丈夫。
恋しくなることこそあっても、もう身勝手にふてくされたりなんかしないね。


全力で駆け抜けた5周年、ありがとう。
これからもふたりらしく煌めいて。



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