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絵本 くまとやまねこ

もう、ハンカチ必須じゃないですか、この絵本。

2022年に酒井駒子さんの展覧会へ行った時に、原画を拝見して、とても惹かれたものの、ちゃんと読んでなかったんですよね。
もう、読んでみて、あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜涙でした。
死別した経験があるなら、誰しも自分と重ね合わせてしまうんじゃないでしょうか。
周りの、寄り添う、という姿勢もなかなかに難しいものがありますよね。。
周りの言葉も、くまを見兼ねてのことだと思うんですが、そんなのわかってる。けれどそれでも悲しさが消えるわけじゃないんですよね。。。
久しぶりに窓を開けたくま。なぜそうしようと思ったのかはわかりませんが、そういうタイミングがきっと誰しもあるんじゃないかと思います。
まるで死んだ小鳥が窓を叩いたかのように、導かれるように。
本当に大事に愛した存在は、亡くなった後でも見守ってくれているんじゃないかって思います。そうして、語りかけているとも。天使の囁きって、そういうやつなんじゃないかな、とも。
くまに寄り添う言葉をくれたのは、同じ喪失を抱えたやまねこでした。
やまねこにもくまにとっての小鳥の存在があって、忘れるんじゃなくて、共にまだ旅している。
くまの肩にもきっと、小鳥が乗ってるんだろうなとも思えるんです。
思い出は感覚として身体に残り続けるとも思います。
あの時、一緒に過ごした、風の音光の具合汗ばむ感じ、とか。
いなくなるけれど、消えるわけじゃない、自分の感覚に残っていてこれからも共に居続ける。
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん、めっちゃ沁みる絵本でした、。
大事な人や動物とお別れをした人に、しっかり寄り添ってくれる絵本かなと思います。

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昨日は大震災から13年でしたね。
時を経たからこそ話せることがあったりして、それを拝読するたびに大変な思いをされたんだなと思います。
そうして、終わりの見えないこともあります。
今年の能登震災にしてもそう。
公の縮小が悪い意味で際立って感じました。
田舎ならではのしがらみや利権もあるのかなぁ、。
大震災の経験談で『余所者はこの避難所に入るなと言われ』というのを見かけて、そうか、都市部に幼少から住んでいる自分にはわからない問題もたくさんあるんだなというのも感じました。
どうしようもない先に、この絵本のような寄り添う光があることを願うばかりです。

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