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絵本 The Journey ジャーニー国境をこえて

この絵本は最近のニュースを見ているととても心にズシンと重く響いてきます。

生きるために慣れ親しんだ土地を捨て新しい場所へ。
それは生きるために必要なこととは言え、とても辛く苦しい選択には間違いありません。
子供達を安心させるために強く振る舞うお母さんも、一人の弱い女性であること。
守るために必死になっていること。
今まさにそんな思いをしている人たちが世界にいるということが、情報社会となった今ではほとんど包み隠されることなく触れることができ、幸か不幸か自分自身とも重ねることが出来ます。
本当は、元のままがいいでしょう。
幼い頃に遊んだ海は、お父さんお母さんにとっては思い出がたくさん詰まった海。
子供は案外新しい環境に属していけるけれど、思い出がたくさんある大人は、子供を守り生きるためとはいえ、離れるという選択は過酷なものです。
そういう選択をしなければいけない、ということ。
世界ではどれだけ共有されているのかな、と思います。
テロリストを消すため、という名目で、どれだけの人たちが殺されどれだけの人たちが苦しみどれだけの人たちが迫害されるのか。
世界が変わるにはどうしたらいいのか。
子供達と話すべきことなのかもしれません。
大人はあまりにも愚鈍で、未来を変える力がないように感じることが多々あります。それを子供に託すのも残酷なことで、本来は私たちが変えるべきことなのに。
やるせない思考が堂々巡りする絵本でもありますが、誰かとこの絵本を通して、今現在起こっていることに対して話すきっかけになるのは間違いありません。
日本ではこの手の議論を避けたがる性質があるので難しいかもしれませんし、私も誰とも話すことはできないんですけれどね。
なんとも不甲斐なさを感じてしまい、またやるせなさが募ります。

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