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【政策】中国当局、シルバー経済発展へ向けた方針を公開

高齢化が進むとともに中国では関連市場も拡大傾向にある。中国経済メディアの第一財経日報によると、2050年には高齢者の年間消費が106兆元(約1,930兆円)に達する見込みだ。

こうした背景の中、中国政府は高齢者社会に向け新しい方針を発表した。この方針は第14次5カ年計画(2021~25年)期間における、高齢者を対象とした医療や保険、娯楽等の事業の方向を提示した。特に高齢者向けサービスや製品の需要が増加する中で、政府は初めてシルバー経済の発展を推進すると発表した。

チャイトピは、この方針の中からシルバー経済に関する支援策をピックアップして一部翻訳しました。

原文はこちら:
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2022-02/21/content_5674844.htm

高齢者向け製品の研究開発や製造を強化:

高齢者の衣食住等の需要を満たす生活用品を開発する。

様々な生活場面を想定して、高齢者向け日用品(家電、家具、バス用品、便座、キッチン用品等)や補助器具(スマート機能を持つ車椅子や人体力学等に基づいて開発された杖を含む)製品を重点的に開発する。

さらに、つかみやすい手すり等の設備や転倒防止商品、バリアフリーな商品を普及し、高齢者向け知育玩具(脳トレ玩具)や楽器等の娯楽用品のカテゴリーの成長を推進する。

老人ホーム、デイリーケア等の需要に合わせて、衛生用品や飲食・睡眠グッズ等の製品を重点的に開発し、大人用おむつに介護用マットを含む製品の高齢者への適性を高める。

そして、運搬、体位変換、巡回や点検等をサポートするロボット、高齢者看護・ロケーション製品のカテゴリーの成長を推進する。

産業クラスターの発展を奨励:

北京、上海、香港等を含む地域で10か所ほどの高水準シルバー経済産業パークを建設し、地域別に高齢者向け製品の取引プラットフォームを構築する。能力的に可能な地域は高齢者向け製品の博覧会等を開催することを支持する。

高齢者製品におけるテクノロジーの応用を強化:

インターネット、ビッグデータ、AI、5G等のテクノロジーが高齢者向け製品での応用を深めていく。スマート操作、マルチワーク等の核心技術の研究開発に、リハビリ用補助器具やヘルスモニターデバイス、家庭用サポートロボット等の高齢者向け製品のスマート化の水準、実用性と安全性を高めることを支持する。

スマート化した高齢者ケア製品を普及させる:
高齢者におけるリハビリ、行動のサポート、ヘルスケア、安全な看護等の需要に合わせて、スマート化した義肢やロボット等の普及を進めていく。

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Z世代が次の消費の主力として注目を集めたけど、それに負けないくらい高齢者の需要が増えている。さらに、スマホを使いこなす高齢者も増えており、今後ネット関連の消費も拡大していくそうだ。

本来育児向けである知育玩具やおむつなども高齢者向けとしての需要が高まっており、今後もっと高齢者用に改良した製品が現れ、一つの業界として大きく成長するかもしれない。

チャイトピは、今後中国の高齢者ビジネス市場がどのような展開を見せるのか引き続き注目していきたいです。

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