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ビリビリが自社開発のゲームを公開、ついに代理販売から自社開発に進出

若者から高い支持を得ている動画サイト、ビリビリ(bilibili)が16つの新しいゲームを公開。そのうち10つは代理販売のゲームで、他6つは自社開発したものである。
ゲーム開発プロジェクトは2019年から開始し、2年の月日をかけ、今回ようやく自社開発ゲームを打ち出した。

同社がゲームを開発する上での目標は、ユーザーのゲームに対する様々なニーズを満たすこと。そのため、この6つのゲームには、シューティングゲームや、シミュレーションゲーム、ロールプレイングなど、複数のジャンルがあり、女性向けゲームも含まれる。

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ビリビリが公開した新ゲーム、赤枠は自社開発したもの
(チャイトピより撮影)

ビリビリのメイン事業は動画サイトの運営であるが、以前からゲーム代理販売事業の収益依存度が高い。近年は、EC事業も開始し、収益源の多様化を図っている。
直近のQ1決算では、ゲーム代理販売による売上は全体の31%に減少したが、ゲーム事業の存在感は未だ大きく、今回、代理販売から自社開発に一歩を踏み出す形となった。

ゲーム業界がより一層盛り上がりを見せる一方、先日投稿された中国国営メディアの「ゲーム批判」でテンセントらゲーム大手の株価が急落。投資家から次の規制対象はゲーム業界になるのでは、と懸念の声が上がっている。
これを受け、ビリビリは新たなゲームの発表と同時に、メディアが批判した未成年のゲーム中毒の解決に向け、中毒防止対策を強化すると表明した。

チャイトピ!編集部より

中国政府がゲーム事業にどのような鉄槌を下すかまだ不明確だが、業界には暗雲が漂っている状態である。今回のビリビリの自社ゲーム公開のタイミングは、けして良いとは言えないが、巨額の収益が見込めるゲーム市場を誰も諦めたくないというのが本音だろう。

近年、バイトダンスもゲーム開発に注力しているだけでなく、miHoYo(米哈遊)といった新興ゲームメーカーも台頭。ゲーム王者のテンセントに圧力をかけている。

さらに、政府がネット企業の独占的な影響力を規制する状況では、ゲーム王者のテンセントがその標的になる可能性が高いだろう。そうした場合、DiDiがアプリ削除された後、配車業界でライバルによるユーザー争奪戦が起きたように、ゲーム業界もより激しい競争を迎えるかもしれない。

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