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「生きる」の一ミリ上の力

ライフスクール

ライフスクールというところに行ってきましたよ。ライフスクールが何かというのはこちらを。

■より自由で、寛容で、幸福度が高く、遊び心がある文化を形成するムーブメントです。
■新しい生き方・新しい働き方を考え、実践するための期間限定のスクールです。
■各分野のスペシャリストである講師からの学び、参加者同士の仲間作りやアイデアの共有、レクリエーションも積極的に行います。
キャンパスを様々な場所でポップアップします。

そもそも学習とは

スクールという言葉から連想するのは、「学校」とか「学習」でしょう。大人であれば「〇〇研修」とか「〇〇講座」とか「〇〇セミナー」とかでしょうかね。
私は、いわゆる「人事系」をキャリアにして17年たちます。この17年の間、自分が実施するものも含めて、決して大げさじゃなく千は越えるであろう〇〇研修をみてきました。研修とは、「研修」・「トレーニング」・「セミナー」呼び方は様々あれど、なんらかの知識・スキルを身に着けることをゴールにするものです。その質の良い悪いはあれど、そのほとんどは「今まで出来なかったことが出来るようになる」ために存在するわけです。
具体的には
 ・ビジネスマナー
 ・営業研修
 ・初級JAVA言語
といったようなものですね。スキルモノって呼ばれたりします。

「すぐに陳腐化するスキルの習得」は5,000億円のマーケット

こうしたスキルは、環境の変化によってその内容や社会での必要度合いが変化します。例えば、大昔はソロバンは必須のスキルだったわけですが、電卓の登場でその必要度合いは大きく後退するわけです。もちろん、その習得行為自体は何かに生きるわけですが(ソロバンの場合は暗算とか)、そのスキル自体は使われなくなる。
インターネット登場後、こうしたスキルの陳腐化はめちゃ早くなっているわけで、先の「スキルモノ」はどんどん変わってアップデートされる。
実際は、研修を受けたからと言って、すぐにPerformanceアップすることはまれなわけで、スキルの多寡や質がパフォーマンスに作用するのは20~30%程度で、あとの70~80%は業務環境や本人のモチベーションに作用されるそうです。
それでも日本は研修大好きで、実に5,000億円のマーケットといわれています。https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/1715

幸せなのか?

こういうことを17年間も目の当たりにすると、実施する方も受講する方も、果たして幸せなことなのか?と思ってしまうわけです。
何が言いたいかというと、「明日すぐには実践できない可能性があって、且つ陳腐化するものにお金と時間を投下し続ける」ことは、有意義なのか?ということなんです。
いやね、決して「研修」それ自体を丸ごと否定しているのではありません。当然ですが、キャリアを決定づけるようなものもありますし、物事の考え方そのものを問うような普遍的なものも少なくありません。自分もそうしたものを実施しているつもりです。
ここで言いたいのは、世の中「スキルモノ」に偏っていませんか?ということ。もっと言うとそれ以外のものがもっと必要じゃあないでしょうか?ということです。

スキルモノの対極

じゃあ、その対極が何かと考えれば、生きるスキル=生き抜く力でしょう。仮に急に原始時代に戻ったとしても生きていける力。具体的には、火をおこすとか、狩りの方法とか、家の作り方とか、食べられる植物の採取方法とかでしょうかね。
まあ、さすがに、急に原始時代に戻ることはないし、同じ火をおこすにしても、便利なやり方はたくさんあるわけで。いくらスキルモノに偏っているからと言って、その偏りを埋めるものは火起こしではないだろうと笑

1ミリ上の力

じゃあ、必要なものが何かと考えれば、その少し上積みの力、人が自我をもって集団の中で生きていく力だと思うんです。これこそ、普遍的な力ではなかろうかと。それを「生きるの1ミリ上の力」と私は定義しました。ライフスクールは、まさにそんな「1ミリ上の力」を鍛える場だったのです。

プログラムのひとつひとつがどのようなものかはこちらをどうぞ
私が参加したのは、以下6つ
1:自分の軸を知ろう
 自分が何を価値に置くことでどのような感情を抱くのか。改めて振返り
2:THE中東ポジショニング
 周囲の観察からこそ、自分のとがりは生まれる!そしてそれは掛け算で!
3:作曲ジャム(熱狂とだべってばかりではありましたが)
4:おはようロミロミ

  自分のコンディションは自分でメンテナンスできる!
5:コミュニティ時代のつながり力
 そもそもコミュニティとはなにか?自己開示の重要性と上手な方法
6:マネージャーはいらない
 人が集まり何かを成そうとするときの多様性と人間尊重の有効性。

鍛えるべきは1ミリ上の力

このVUCAと呼ばれる時代、スキルモノだけでは生きていけないのではなかろうかと思うのです。
不変なものは限りなく少なく、何が価値となるのか予測しづらい時代、我々が有限の時間を投下するべきは、この1ミリ上の力ではないかと思うのです。
自分が時間を使い開発し実施していくものも、こうした1ミリ上のものになってきています。(もっとも、人材開発自体は今はそれほど行っておらず、組織開発のウェイトが高い状態ではありますが)
ライフスクールは、そんな「生きるの1ミリ上の力」を鍛えるのに最適な場でございました。

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