『平家物語』長野嘗一訳・ポプラ社

小学校6年生の時に買ってもらい、おそらく人生で一番多く読み返している本です。
なぜかというと「読むたびに面白いから!!」

平家物語

訳者の長野先生の平家物語愛がびしばしと伝わってきます。
子供たちにどうにかしてこの面白さを伝えたくてたまらない感じ。

大人になってから歌舞伎を見るようになりましたが、繰り返しこの本を読んでいたためか、平家物語をモチーフとした「平家物」にはわくわくしました。

初めて見た歌舞伎の演目は「俊寛」。清盛の怒りに触れて、鬼界が島に流され生きて帰って来られなかった俊寛僧都が主人公です。
一緒に流された二人は帰京できたのに、俊寛だけが取り残されるシーンには、思わず涙がこぼれました。
「先行く船のならひにて あとは白波ばかりなり」の有名なシーンです。
舞台では長い布を操り波に見立てるのですが、その動きが素晴らしくて「歌舞伎というのはこんなにすごいものなのか!」と激しく感動。以後、毎月、歌舞伎座か新橋演舞場に通うくらいハマりました。

・・・『平家物語』に夢中になっている私に、親が子供向けの『源氏物語』と『曽我物語』を買ってくれましたが、どちらも全然面白くなくて途中で放り出しました。
そもそも『源氏物語』を子供が読んで面白いわけないのですが、訳があまりよろしくなかったということもあると思われます。

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