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8/20収録後記(めつぎ🍏)教育実習の思い出

二十歳の頃、中学校教諭の免許を取得するために、教育実習へ行きました。
母校に、2週間くらい…?確か6月頃だったような……?(遠い記憶)。

一番覚えているのは、教壇に立った時の緊張感。興味と値踏みと反発と無関心……色んな顔がいっせいにこちらを見ている(当たり前)……吐きそうでした。

この頃、もう何度も舞台公演を経験していたので、人前に立つのなんて慣れっこよ~ホホホ(*゚∀゚*)と思っていたんですが、なんか「素の自分」をジロジロ見られるのって、全然違う!
「役の仮面」を下さい!ガラスの仮面を!(それすぐ割れるやつや)

教育実習生には、面倒を見てくれる係の先生がつきます。(若い先生が多い。実習生が接しやすいように配慮されてるのかな?)
実習前にはよく、『その面倒を見てくれる先生が異性だと恋に落ちやすい』と、教授から聞かされていました。『そしてそれは吊り橋効果です』とも(笑)。
まあこちとら二十歳ですからね。
何も知らない二十歳のピヨっ子が、三十代の優しい先輩と2週間つきっきりで過ごしたら、多少のラブロマンスくらいは起きるでしょうよ。多少のね、ラブロ魔……

はい、大変に健全でスパルタな実習期間でございました。

実際に授業をするのですが、先生としてやってみると一番キツイのは、生徒からの反応がない時。
まあ、中学二年生ともなれば、積極的に手を上げて答えてくれる子なんてそういないので、こちらから当てる事になるわけです。
すると、生徒の方もわかっているから、目を反らしたり顔を伏せたりして。

「え~じゃあ今日は○日だから出席番号○番の…」
するとこちらを睨みつけてくる○番の男の子。ちょっとばかり気合いの入ったやんちゃタイプの男子生徒でした。
(うわぁしまったあ……泣)
と思ってももう遅い。
いかん、ここでナメられたら、『先生』の名が廃る!それに私の方が年上なんだから!
怖くない、怖くない……

私「ハイ、○君!(ガクブルガクブル)」
生徒「……」
私「ま、間違っても大丈夫だから」
生徒「……」
私「……」
生徒「…………」
私「…………」

膠着状態。
心の中で、
ちば拓先生の『キックオフ』かよ!「永井くん…♥️」「由美ちゃん…💙」じゃないんだよ!
などと突っ込む余裕もなく。(古っ)

このあとどうなったんだっけ?
覚えていません!
背中を汗がツツーと流れたのは覚えています。

生徒の皆さん、あまり教育実習生をいじめないでね…お願い!

そういえば。
実習期間中、生徒たちから私も「先生」と呼ばれていました。当たり前なんですが。初めて「先生」と呼ばれた時はちょっと感動しましたよ。
でも、はたと気がついたわけです。
この子たちにとって、私がいったい何の先生なんだろうって。
教科の教え方もおぼつかないただの二十歳の学生が、実習に来ただけで「先生」と呼ばれる……。実習生としてここに来なければ、ただの年上のお姉さんです。冷や汗かいてアワアワしているただのヒト。「先生」なんて呼ばれるほどの教養も人間性も持ってないんです。

なのに「先生」。
これは怖いことだぞ、と思いました。

なんて、そうは言いながらも、実習期間を終えて、大阪に戻る頃には生徒たちとの別れが名残惜しくなっちゃったりしてたんですけどね~(*゚∀゚*)

一生に一度きりの経験でしたね。(めつぎ🍏)

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