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駆け出しの役者でもプロと遜色なくできること

駆け出しの役者でもプロと遜色なくできること。
それは台詞を覚えることだ。

演劇には脚本があるのだから、台詞を覚えられるということは当たり前の能力である。でも台詞を覚えるのが苦手な人はまあまあいるので、台詞を早く覚えられるだけでも贔屓にされる可能性は上がる。

どんなに演技力があっても、台詞を思い出している間が生まれると、役が途切れてお客さんは舞台の世界から現実に引き離される。稽古で役者が台詞を覚えてなくて何度も思い出すレベルだと、間が悪いのか、思い出しているのか分からず、稽古にならないので「台詞を覚えてきてください」というダメ出しをするしかなくなる。
台詞はひとりでも覚えることができる。稽古はみんなが集まってできることをする場所なので、台詞を覚えていない役者のシーンを何度もやり直すのは、みんなの大切な稽古時間を奪うのと同じだ。みんなが自分の時間を使って覚えてくるのに、うろ覚えのままやってきて、稽古場でしか覚える努力をしないのは時間泥棒だし、全体のモチベーションを低下させます。

稽古は台詞と動きを覚えてからがスタートだ。どんなに指導力のある演出家であっても、台詞と動きを覚えてこず、スタートにも立っていない役者の演技をどうこうすることはできない。役者は自分流の記憶術を身に着けることが必須。これも基礎だ。それができないなら「台詞の多い役は私には無理です」と宣伝しているようなものである。

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