留学 31日目 "またねの季節"
今日は大学最後の日だ。何となくそんな感じはしなかったが、とてもあっさりしていた。ちょうど、もうちょっと通っていたいな、寂しいな、という感じだ。
行きたくないという気持ちが出てしまってはお終いで、安心で安全で日常という慣れが出ても刺激が欲しい、となってしまうのかもしれない。
人は日常的に刺激が欲しいものなのだろう。私は人に刺激を与えられる人になりたいなと思う。パンチが足りないのだ私は。
教室から出る時、皆は口を揃えて
see you !
と言う。もう逢わないかもしれないのにじゃあね、バイバイ、とは言わない。
"またね"に含まれている言葉が
'また逢おうね"
"またの機会がございましたら、よろしくお願いしますね"
"また逢えるかもね"
なのかは知らないが、人は縁があれば逢う。
とはいえ、そんな偶然的な出逢いを久しぶりにするという経験は20年間生きてきて、きっとまだない。
日本は春だと聞いている。またねの季節だ。出会いと別れの季節なんてそんな事を言うのはやめにしないか。
夜には3年振りのフェスティバルなるものが開催されていてそこに向かった。
日本の夏祭りが恋しくなったが、洋画でよく見るあれ(この表現を使いすぎている)という感じだった。私はベタすぎるが、ITの遊園地のシーンが頭に浮かんだ。
街は賑わっているが、何処か人の雑踏の中で誰かの悲鳴が隠れているような気がした。
花火はいつ見ても綺麗だ。
両手いっぱいの夏
零れ落ちそうな夏
水色に花びらの夏
ぎゅっとされた夏
1年に1度逢えるだけでも嬉しい、またねの季節だ。
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