わたしの白日
King Gnuの『白日』を聞いて、わたしは連絡を取らなくなった友人のことを思い出した。
自分の無神経さでずっと傷つけていたことをずっと知らなかったこと。
そのくせ欠点と分かっていながら、勝手に許されていると思い込んでいたこと。
いや、思い込もうとしていたのだろう。今、思えば。
そういえば「いつも誰かと遊ぶ時は自分から連絡していたから、あなたから連絡をもらえるのが嬉しい」と言っていた。
――わたしだってそうだよ。
あの時にそう笑って返していれば、少し変わっていたかもしれない。
わたしは友人たちが好きだった。
友人たちもわたしのことは好きだと言ってくれた。
だからこそ、わたしは友人たちから「昔からそういうところあるよね」と長年の欠点を指摘された時にショックを受けた。
特に、”昔から”という言葉はわたしにある後悔のひとつだ。
わたしの欠点は、出会ってから十年近く経っても改善せず。
そのことで友人である間にずっとずっと傷つけ続けてしまっていて。
それなのに……。
自分から連絡することが怖くなってしまった。
小さな期待を込めて、次の約束の日が近づいてきても連絡をしなかった。
そうしたら、「あの約束どうなった?」って聞いてくれるだろうと信じて。
連絡が来たらその時に、素直に「ごめんね」が言えなかったことを謝ろう。
わたしは相手に許された証拠がなければ「ごめんね」も言えないようなちっぽけな人間で、自分が悪いのに自分から積極的に謝ることもできなかった。
だから友人たちから連絡が来ないのは、当然のことだった。
思いやりよりも甘えを優先し、あまつさえ愛してほしがっていたわたしを、ひどくおこがましい人間をだれがつなぎ留めようなんて思うのか。
連絡を取らなくなって、二年半以上経つ。
友人たちに会いたいのかどうかは、わからない。
わたしの欠点を上手く隠したり、ごまかしたり、満点の答えを出せる自信がないことばかりがとても怖い。
そんな自分のことしか考えられない人間だけど、わたしは自分として生きて、大切にしたい。
「昔からそういうところがある自分」を、やっと愛せるようになれる気がするのだ。
きっと、わたしから連絡を取ることはないだろうう。
許される必要も、許す必要も、どちらもないのだから。
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