「#教員にも8時間労働制を」が示した現実と可能性 (メーデーtwitterデモの振り返り)

 5月1日、twitter上では #教員にも8時間労働制を というハッシュタグを含む投稿が相次ぎました。私たちPEACHが「メーデーに合わせて教員の労働条件改善の訴えを起こしましょう!」と呼びかけたところ、予想以上に多くの方にご参加いただきました。本記事では、今回のtwitterデモの振り返りを行うと同時に、#教員にも8時間労働制を というスローガンの持つ意義と可能性について論じていきます。

1 twitterデモの振り返り

 5月1日の午前0時から23時59分までに投稿された「#教員にも8時間労働制を」を含むツイートは、合計で257件にも及びました。参考までに、とりわけ反響の大きかったツイートを10件紹介します。(リツイートと「いいね」の合計数が多かった順に並べました)

 以上のツイートからは、労働基準法で定められているはずの1日8時間労働または週40時間労働といった原則が、学校では全くと言っていいほど機能していない現実が浮かび上がってきます。

2 教員にも人間らしい生活を

 教員の厳しい労働環境を訴える際に用いられるハッシュタグとしては、#教師のバトン があまりにも有名です。このハッシュタグは、「教職の魅力を発信していきましょう」という呼びかけとともに文部科学省が作成したものですが、働き方改革が遅々として進まず膨大な業務に追われる教員たちの反発を招き、結果として上記のような目的で用いられるようになりました。そして、教員たちの苦しみを改めて可視化する役割を果たしました。
 一方で、#教師のバトン を含むツイートは、「きっと誰かが“受け取って”くれるだろう」という期待とともに厳しい労働実態を吐き出すだけになりがちです。もちろん、それも大変意味のあることだとは思います。しかし、現状を変えていくためには、一人ひとりの積極的な行動と、それを促すスローガンが必要です。#教員にも8時間労働制を は、「人間らしい生活をしたい」「教員にも人間らしい生活を送ってほしい」と感じる多くの教員・市民にとって共通の目標たり得るのではないでしょうか?

 私たち PEACH は、部活動問題の解決を目指す団体(職員団体を含む)が集う全国組織で す。部活動問題の解決は、教員が人間らしい生活を送れるようにするための一丁目一番地 の課題であると考えています。#教員にも 8 時間労働制を というスローガンに共感を覚え た方は、ぜひとも PEACH の運動に加わっていただけたら幸いです。――Won't you join us?


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