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エルピス最終回を迎えて

先日こんな記事を書きました。

とうとう最終回を迎えたエルピス。
リアルタイムで、スマホも部屋の隅に追いやってじっくり見た。

面白かったなあ。
今期唯一最初から最後まで見たドラマだった。

終始納得!って思えた展開ではなかったけど、終わらせ方はあれがきっとベストだったんだと思う。

ストーリーが進むにつれて立ち向かうべき相手がどんどん大きくなっていったけど、本来の目的は八頭尾山の冤罪事件を明らかにすること。そこにちゃんと戻ってこれたのが良かった。

ただそれでめでたしめでたしでもなく、苦肉の策での交換条件だった。
1人の人間が死んでしまったこと、その場では明るみに出されなかった強姦事件は決してなかったことにしてはいけない。

八頭尾山事件と大門副総理の関係はその場では公表されなかったけど、これを皮切りに必ず明らかになって欲しいし、その先で強姦事件のことを一撃で報じて欲しい。
その世界がこの先に待っていることを願っている。

番組の存在を守るために権力側に告げ口をするような人たちも本当にいるのだろうな。
どうか報道は権力の監視という存在であって欲しいし、携わる人たちはその意識を忘れないでいて欲しい。
真っ当な考えを持って生きていける社会であって欲しい。

そしてうんざりするようなことが多すぎる世の中でも、ちゃんとジャーナリストの心を持った人たちがいること、その人たちが必死で戦っていることもわたしはちゃんと覚えていたい。

恵那と斎藤の握手が希望になるのか、村井さんと岸本のメディアが希望になるのか、大門副総理に強くマイクを向ける報道機関が希望になるのか分からないけど、誰かが挫けても誰かが必死で繋いで、一筋の光を残していくために、わたしたちは諦めちゃいけないんだと思った。
その光の先に、例えばチェリーさんと松本さんの食卓のような光景が待っているんだと思う。

最後に出てきたショートケーキ2つ。
ケーキは生きていくために必ず必要なものではなくご褒美やお祝いのために食べる嗜好品のようなもので、それを2人が一緒に食べられる時間、気持ちが戻ってきたことこそが、今回勝ち取った結末だったんだと思う。

自分が自分として生きていくための心の有り様とか、憤りを感じることを仕方がないで諦めてはいけないということとか、いろいろ思い出させてくれたドラマだった。
いろんな人の感想を聞いてみたい。

素敵な作品をどうもありがとうございました。

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