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ガイドのお仕事-6月2日

この日ご案内することになったのは、30年前にカナダに駐在をしていた経験のあるかた。
しかも、カナダ滞在中の3年半の間に、キャンプでカナディアンロッキーには何度も来た事があるというかた。
日本帰国後も、レンタカーやキャンピングカーで何度もろっきーを訪れており、氷河観光にも6回も参加された経験のあるご家族。

お客様にお逢いする前に、いつもの場所へ。
この日は山頂を隠すか隠さないか位の雲が広がっていました。
ちょっと標高の高い山だと、雲に覆われている様子。

夕方にかけれ天候が崩れる予報も出ていたので、ツアーが終わるまで天候がもってくれることを祈るばかり。

ボウ川沿いでは、カナダ鴈の親子が仲良く泳いでいました。

まだ子供のいないカナダ鴈も公園を散歩していましたね。

バンフの街を代表するカスケード山
山頂が少しだけ雲に覆われていました。
まだまだ街が動き出す前のバンフの街並みはとっても静かでいい感じ。

この日のツアーはこちらのホテルから

何度か、朝にキャッスル山を見ることが出来なかった日がありましたが、この日は綺麗に見ることができました。

反対側のパイロット山
綺麗な青空も見ることができました。
方向によって雲の感じが全く異なる状態でしたね。

今年は例年より10日程早かった全面解氷
異常気象による暑さではなく、この時期ならではの雨の多さによる解氷であったことから、しばらくぶりの青いレイクルイーズを見る事が出来ました。

久しぶり、何年ぶりでしょうかね。
この青の強いレイクルイーズの色。

異常気象による暑さによって解氷した場合にはもっと緑なのですが。
今年は、異常気象と言われるような異常な暑さが無かった5月。
その為、随分昔にみた記憶のある、青いレイクルイーズを見る事が出来ました。

この色はとっても貴重な色なんですよ。

何度も訪れた事があるお客様も、この色に感動しっぱなしでした。

20年ぶりに訪れたカナディアンロッキー
恐らく、このクロウフット氷河も、今回撮った写真と、以前来られた時に撮った写真を比べて、その大きさの変化に驚かれることでしょうね。

まだ1%程しか融けていないボウレイク。
この湖には、湖畔まで来たの初めてであったようで、ロッキーの雄大なU字谷とボウレイクの広さに感動されていました。

そしてここもお客様初の場所。
雄大な景色を見る事が出来る場所。

ロッキーをキャンプなどでくまなく巡ったと思われていたお客様。
まだまだ見知らぬ景色があったようで、一つ一つに感動されていました。

ここの駐車場脇の草の中に、横たわって草をモグモグするブラックベアにも出くわすことが出来ました。
警戒心が強く、歩き回ることで知られている熊ですが、この個体は昼間っから寝そべって草を食べていましたね。

いつものお昼ご飯。
ビュッフェスタイルの昼食でたっぷり野菜類を取りました。

お客様も、海外旅行中は野菜不足になりがちなので、とっても喜ばれていました。

この日メインの3種類もきっちりいただきました。

お客様にも大好評で、このレストランを利用しないツアーは信じられないとおっしゃっておりました。

この春、あまり天気が安定しないロッキー。
ピクニックランチと称している他のガイド会社のお客様は、皆さん車の中で食事を摂られている様子。
ちょっとかわいそうに映りましたね。

昼食が終わると、少し明るさも増してきました。
カナダの旗がなびいて、風が強まって来たのは少し不安でもありましたが。

昼食会場を出てすぐに、この日2度目のブラックベア。
通りの向こう側、車の待避所の先の草を食べていました。

やはりこの時期は、森の中は雪が残り青い草が無いことから、道路際に出て来る野生動物。
この個体はとっても警戒心が強い様子でしたので、邪魔しないように早めに離れました。

お客様がロッキーの景色の中で最も好きな景色の一つと言われるビックヒル。
左右の山の地層の向きが全くことなることから、山の表情も全く違う。
地殻変動よって強い力が加わったことが分かる場所でもあります。

氷河観光。
全ての個人向けガイド会社の写真はここからの景色。
ツアーガイドは経費削減の為、お客様には同行せずに送り出すだけ。

日本語で解説されるアプリもあるのですが…
正直申します。
つまらない。

カナダの歴史、ロッキーの成り立ち、氷河について一通り勉強をしたことがあるツアーガイドなら、そのアプリで説明を受けたら楽しめる内容ですが、日本のお客様がこのアプリの説明を聞いて楽しいとは思えない。
実際、殆どの日本のお客様(ツアーガイドが同行しない他社のお客様)は、ものの3分でアプリの利用をやめてしまっているのが現状。
つまり、英語での説明の中車窓を楽しむだけになっているということ。

経費削減
つまり、お客様へのサービスの削減なんですよね。

もちろん、この日も私はお客様と同じ料金を支払って氷河の上までご案内しました。
いま、氷河の上まで一緒に行く日本人ガイドは私だけになんですよね。
これが悲しい現実なんです。

氷河の上では360度カメラで映像を撮影。
後日お客様へお渡しします。

雪上車から降りてバスを待つ間、ビッグホーンシープの、メスと子供の群れに出会う事が出来ました。
雪上車を運転するドライバーさんも一切この動物には触れていませんでしたので、私のお客様だけが写真を撮って楽しんでいました。

静かなウォーターファウルレイク。
この湖は、レイクルイーズ方面から来て、氷河観光に向かう際には駐車場に入ることが出来ません。
センターラインが二重線になっている為です。
でも、レンタカーを運転している人は、そんなこと関係なくこの駐車場に入ってくる。
ここの駐車場は氷河方面からレイクルイーズ方面に戻る際にしか入れない場所。駐車場前がブラインドコーナーになっているので、対向車線から入ってくると事故になりやすい場所。
レンタカーで巡るのも良いですが、交通ルールだけは守ってほしいものです。携帯の届かないこの場所では、事故を起こすと、救助まで数時間かかるのが当たり前。安全を第一に運転してほしいものです。

何度も訪れたと言うペイトレイク。
まだ、ツアー車両用の駐車場が空いていない時期でしたが、一般駐車場から雪の残る歩道を通って見に行ってきました。
ご主人はあまり乗り気ではありませんでしたが、見た事のある色とは圧倒的に異なるこの時期のペイトレイクの色に感激していました。
「歩いてでも見に行く価値がある景色でした。連れてきてくれてありがとう」と感謝のお言葉を頂くことができました。

バンフへ帰る道中、写真に収めることは出来ませんでしたが、更に2回、ブラックベアが出てきて、この日4回も見ることができました。

恐らく家族旅行としてっ最後のカナダ旅行であろう。
そうおっしゃって、弊社のツアーを吟味したうえお選びいただいた今回のお客様。

「ロッキーには何回も来たことがあるし、色々と自分でも調べて知識はたっぷり持っているので、ツアーガイドが出来る位だろうと考えていたけど、あなたに案内してもらい、その知識の多さに圧倒され、自分にもガイドが務まるのではないかと思ったことが大きな間違えだったと気が付きました。とっても楽しい1日になりました。ありがとう」
そうおっしゃっていただけました。

この日も予定の時間を超えてのツアーとなりましたが、お客様のこんな暖かいお言葉を頂くことができ、充実した1日となりました。

こちらこそ、お客様のとの出会いに感謝感謝です。



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