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気分転換の選択肢

業務内容や業務形態によって、気分転換ができるかどうかも違えば、気分転換の選択肢も変わってくる。

例えば、工場のラインで作業をするような場合は、気分転換をしたいといって、できるものではないだろう。

それ以外でも、受付嬢のような業務も、淡々と窓口で対応をするしかない。割り当てられた時間のうちは、誰ひとりとして問い合わせに訪れなかったとしても、窓口で背筋を正して座り続けるしかないのだ。

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一方、事務的な仕事でも優先順位を自分裁量で行うことが許される場合は、気分転換の選択肢がある。事務作業での優先順位を決めた上で、単純作業か、それとも、精度が求められるものかといった業務の性質を利用して、気分を切り替えていく方法だ。

かつての職場では、施設内の簡単な掃除や、施設内の安全点検という業務があったので、どうしても気が乗らないときで、かつ、急ぎの仕事がないときは、「館内の安全点検に行ってきます。」と声をかけて、施設内の点検を行っていた。

当時は、物販の在庫管理業務もあったため、ひとりで何かに没頭する系の気分転換がしたいときには、在庫管理業務を行った。倉庫の掃除と、倉庫内の整理整頓を行い、在庫を分類ごとに数える。その業務自体を気分転換としていた。

つまり、机に座っている状態からの気分転換は、「静」から「動」へと体の状態を変化させることで行われていたのだ。

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ところが、今、机に座って仕事をしているところからの気分転換は、寝転がるという形でとってしまうことが多い。体の状態を変化させていることは同じだが、「静」から「動」ではなく、「座」から「臥」へと体の状態を変化させているのだ。

それでうまくいくこともある。だから、横になることを全て否定はしないが。

果たしてこれでよいのか?

疑問に思った私は、自転車に乗るようにした。自転車に乗るという行為に、運動不足解消の目的だけでなく、気分転換としての役割も持たせたのだ。

新年早々筋肉痛になりかけた太ももは、ずいぶんと自転車生活にも馴染んできた。

自転車に乗っているときに、行き詰まり状態から解放される経験もした。何かの大発見をしたわけではない。ほんの小さなヒントや閃きを得たという程度のことだ。

けれども私はこの気分転換に手ごたえを感じている。

「静」から「動」へと体を変化させて気分転換をはかること。

自転車を気分転換の選択肢として、このリズムを生活の中に染みこませていきたい。