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台風が残したもの

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台風15号による被害の中で、感じたこと思ったことをつれづれなるままに。
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2019年10月の記事一覧

面倒くさいの極み?保険請求書類作成に時間を盗まれた話

毎日少しずつやればそのうち終わるはず。 私はそう信じていた。 台風15号の被害を損害保険で補いたいと考え、保険請求をすることに決めたのは、ひと月ほど前のこと。写真を撮ったり、書類を作ったり、見積もり書の細かいところまで目を通し、必要なものが揃ったのは、5日ほど前。 写真の整理は始めていたし、必要書類は随時整理して複写をとって、送付用をファイルしてきた。だから、ささっと終わるはずだと楽観視していたのだ。 けれども、いろいろな問題が起き、なかなか思うようには進まない。

逃避。それは人間に許された素晴らしい能力だから

人事を尽くして天命を待つ。 台風19号が猛威をふるう中、そのような気持ちでいる人は私だけではないだろう。 うなりをあげて、繰り返し繰り返し風がガラス戸をたたく。次のうなりでガラス戸が割れてしまうかもしれない。そう思うと気が気ではない。体の芯が冷たい水の中に侵されたような、心細い気持ちになる。 隣家の屋根に乗せられた土嚢は、昼間に見た場所とは違う場所に移動している。ブルーシートが風にあおられ、遠くの灯りが点滅を繰り返す。 どこもかしこも不安だらけだ。 別の隣家からは電

言葉って難しい

台風の被害に遭う前から予定に入れていたバスツアー。迷うところはあったのだが思い切って参加してきた。 私は、ときどきこの地を離れ、別世界とも思えるような「普通の暮らし」を見てガス抜きをしているが、夫はそれができていない。だから、夫にも「普通の暮らし」を見て、ほんの少しの間だけでも「現実逃避」して楽しい時間を過ごしてもらえたらと思ったのだ。 ◇◇◇ いつもなら、バスが2台3台と出るようなバスツアーだが、今日はバス1台。被災したことでキャンセルの方もいたのだろうなぁと思った。

「女」を武器にする生き方

私の天敵ともいえる存在。 それは「女」を武器にする生き方をしている人だ。 「同じ女性同士だから仲良くすればいいのに」といわれたことも数えきれないほどある。けれども「女」を武器にする人を私は生理的に受けつけなかったのだ。 生理的に受けつけないだけではない。実害もあった。おそらく、相手側にしてみれば「女」を武器にしていない私が癇に障ったのだろう。 弱者の最下層にいるような哀れな存在にみえて同類と思われたくなかったのか。それとも、「女」を武器にせずとも戦っていけることが妬ま

「切ない」が止まらない

方言というわけではないと思うが、この地域では「切ない」という言葉をよく使う。 残念に思うとか、寂しくなるなぁとか、そういう意味で使う「切ない」と同義で使っていると思うのだが、「切ない」という言葉を日常会話で聞いたときには、ちょっと違和感を感じた。 それまでの私は、「切ない」という言葉を「叶わなう恋心」を表現する言葉として使っていたからだ。 ◇◇◇ 台風15号の話題になると「切ない」という言葉の連続だ。 被害が激しい地域は、まだまだ復旧ができていない。 もちろんそう