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父と私とジャイアンツ

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2019年6月に他界した実父との回顧録です。
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#看取り

親元を離れて「生きる」ということ

懐かしいほど昔ではないが、新しいほどの記憶でもない。 亡き父と過ごした時間は、心の中で変化していくのだろうか。 偲びて弔う気持ちとは、そういうコトなのかもしれない。 父が他界してから1年が過ぎようとしている。 ◇ 「お父さんが倒れた。帰ってきて。」という電話を受けて急ぎ実家へと向かおうとした。今から約1年前のことだ。 午後の3時頃のことだった。 子どもらは実家へと向かうことになるのだが、きょうだい3人のうち私だけは翌朝の始発便で実家へと向かうことになった。その日

春の記憶。理想の最期について

ここ数日、自分の中に「日常」が戻ってきたような気がする。 春の記憶が戻ってきているからだ。 引越しした直後、仕事と確定申告でテンパっていた2月下旬。父が緊急入院した知らせを聞き、寝ずに仕上げた申告書を提出して、実家に向かったあたりから、私の生活に「日常」はなくなっていた。 表向きには「平静を装った」ことも災いしている。「自分の病気のことは誰にもいうな」という父の願いを聞き入れたためだ。 なぜ、父は病気のことを明かしたくなかったのか? それは、自分が自分らしく死ぬため