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父と私とジャイアンツ

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2019年6月に他界した実父との回顧録です。
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2020年6月の記事一覧

理想の夫婦像は「永遠の片思い」

夫婦円満という言葉から、どのようなことを想像するだろうか? いつも仲良く、ニコニコと笑顔の絶えない家庭。お互いの欠点も認めつつ支えあっている夫婦。時には喧嘩をすることがあっても、大きな亀裂を生むほどではない。 おおよそ、このようなものではないだろうか? ◇ 一方、夫婦の形の原型というものは、身近なお手本として「両親」の夫婦関係に影響を受けるとも聞く。 極端な例だと、自分の異性親と似ている人を選ぶということもあるそうだ。 似ている人を選ぶ人がどうかは別として、身近な

親元を離れて「生きる」ということ

懐かしいほど昔ではないが、新しいほどの記憶でもない。 亡き父と過ごした時間は、心の中で変化していくのだろうか。 偲びて弔う気持ちとは、そういうコトなのかもしれない。 父が他界してから1年が過ぎようとしている。 ◇ 「お父さんが倒れた。帰ってきて。」という電話を受けて急ぎ実家へと向かおうとした。今から約1年前のことだ。 午後の3時頃のことだった。 子どもらは実家へと向かうことになるのだが、きょうだい3人のうち私だけは翌朝の始発便で実家へと向かうことになった。その日