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#ソシャゲの話をしよう。「#ポケモンGOの方針決定に想う」

#ソシャゲの話をしよう
どうも、死に急ぐ生命の果実です。

今回は時事ネタになりますので、いつもとくらべて若干賞味期限があります。
とはいえ、できるだけ普遍的な内容に収まるようまとめてみますが。
今回は主に「コンセプトとセールスの在り方」についてのお話。

さて、知ってる人は知ってるかもしれませんが、ちょっと前に #ポケモンGO が界隈をざわつかせたのはご存じでしょうか?

当時の記事はこちらを参照のこと。

2023年3月30日
『Pokemon GO』の「リモートレイド」に関する最新情報

内容に関してはポケモンGOをやっていない人にはわかりづらいと思うので割愛しますが、ざっくりいうと……
・リモートレイドパスの価格改定(値上げ)
・その他細々した調整

リモートレイドパスというアイテムに関して補足します。
ポケモンGOはGPSを利用したいわゆる「位置ゲー」なのですが、リモートレイドパスは「現地に行かなくてもレイドバトルに参加できるチケット」のようなものと考えてください。

この変更に関して、公式からのアナウンスは以下。
・2020年の「リモートレイドパス」導入以降、プレイ体験が運営の想定外の方向に変化した
・今回の変更は、リモートレイドパス自体を削除するものではない
・今回の変更は、長い目で見た場合にコンテンツの存続に必要となる調整である

さて。
今回の記事を書くにあたり、僕のスタンスをハッキリしておきましょう。
ポケモンGOに関しては以下の感じです。
・毎日ログインするゆるふわエンジョイ勢
・課金はアバターや所持上限系にちょっとだけ
・要素のコンプなどに対してはガチではない

今回のプレスリリースに関しては、「実質の値上げ」や「プレイ人口の少ない環境」に対して意見が多かったように思います。
まぁ、こういった意見が出るのはほぼ事実なので無理もないことでしょう。

今回は運営がこういった調整に舵を切った理由について、真意を想像しながら書いていきたいと思います。

もう一度、公式のアナウンスから要素をおさらいしてみましょう。
1.リモートレイドパス導入以降、プレイ体験が運営の想定外の方向に変化した
2.今回の変更は、長い目で見た場合にコンテンツの存続に必要となる調整である

1.に関して。
「プレイ体験が想定外の方向に変化した」とは。
リモートレイドパスは恐らく、コロナ禍で外出が困難になった際、コンテンツの存続のために「外出しなくても位置ゲーができる」よう実装されたものでしょう。
つまり、本来運営が提供したかったプレイ体験ではなく、状況を鑑みた異例の措置だったと想像することができます。

リモートレイドパスの実装により、外出することなくポケモンGOがプレイできるようになり、結果としてコンテンツは存続しました。
しかし、その影響はよいものだけだったのでしょうか。

運営が本来提供したかったプレイ体験は「実際に現実世界を探索することでポケモンと触れ合える」ことです。

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リモートレイドパスの存在により、課金さえすれば外出することなくレイドバトルに参加でき、報酬となるポケモンが獲得できてしまう。
つまり、本来の一番楽しんでもらいたかった「現実世界を探索することでポケモンと触れ合う遊び」をスキップされてしまうのです。
課金さえすれば、ゲーム本体のわずらわしさ(≒遊びの体験)をさておいて報酬が獲得できる。できてしまう。

この構造、どこかで聞いたことはありませんか?

お気づきの方もいらっしゃるでしょうか。
課金さえすれば、ゲーム体験をスキップして、強さのみを獲得できる。
これはソシャゲにおける「インフレ」に近いものがあります。

2.に関連するのですが。
インフレは短期的な収益サイクルを上げる一方で、コンテンツ全体の寿命を縮ませる恐れがあります。

そしゃそうでしょう。
ポケモンGOで以下の図式がなりたったところを想像してみてください。
・出歩かなくてよし
・課金すればレイドバトルに参加できる
・無課金ユーザーはひたすら歩いてポケモン集めてね!
・結果、運営が遊ばせたい体験は多くのユーザーにとってわずらわしいものになる

一部の重課金ユーザーがゲーム内では優遇され、多くの無課金ユーザーが苦労してそれを支える……そんな状況が想像できますでしょうか。

収益を重視する運営であれば、これをよしとする場合もあるでしょう。
しかし今回のポケモンGOの運営は、一部の重課金ユーザーよりも、多数の無課金ユーザーに重きを置くことを選択したようです。

基本プレイ無料のゲームは、課金率・課金額よりも、ユーザー数が大切な世界です。
重課金ユーザーに重きを置いた場合、それについていけない無課金ユーザーはいずれ離れていくでしょう。
そうすれば、いずれコンテンツ全体としては終焉を迎えていきます。

ポケモンGOの運営は、おそらくこのようなことを考え、重課金ユーザーが離れることを視野に入れたうえで、それでもコンテンツが多くの人に長く愛されることを望んで、今回のような措置をとったのではないでしょうか。

課金して強さを手に入れる"作業"ではなく、現実世界を探索してポケモンと触れ合う"遊び"を提供したかったのではないでしょうか。

ポケモンというバケモノコンテンツにおいて、ポケモンと触れ合うという体験・コンセプトデザインは、それほど無視できないものだったのだろうと想像できます。

短期的には反発するユーザーが現れるのは無理もないですし、それによって一時的に売り上げが下がることは仕方ないと思います。
それでも、僕個人としては今回の調整を、コンセプトデザインを大事にする運営のあるべき姿のひとつだと考えています。

これからもひとりのポケモントレーナーとして、長くコンテンツが続くよう応援しております。

今日僕から言いたいことは以上です。

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