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#ソシャゲの話をしよう。「望まれる復刻とは」

どうも、死に急ぐ生命の果実です。

みなさん、ソシャゲ遊んでますか?
イベントやガチャをモリモリと回してますか?

さて、ソシャゲといえば外せないのはリアルタイムと連動したライブ感。
みなさん水着とか体操服とかハロウィンとか、季節ものとか大好きですよね?(※異論は認めません)
今回はそんな季節ものイベントと切っても切れない「イベントの復刻」のお話。

ざっくり以下のような構成でお話をできればと考えております。


復刻のメリット

まず、復刻を行うメリットを整理してみましょう。
ざっと挙げてみると、以下のようなメリットが考えられると思います。

【未プレイのユーザーに対して】報酬やエピソードが嬉しい

まぁ、わかりやすいですね。
復刻とはいえ、まだプレイしていない層のユーザーには新規イベントとなんら変わりないので、需要は十分にあると考えられます。
他のユーザーが持っていたイベント限定ユニットも手に入れば嬉しいでしょうし、本編では語られなかったキャラクター同士の絡みなどがあれば、それもイベントをやる動機には十分でしょう。

【既プレイのユーザーに対して】報酬が嬉しい

これもまぁ順当というところでしょうか。
イベント復刻にあたり、報酬がリセットされないことは恐らく稀でしょう。
エピソード消化に関しては二度手間になると思いますが、報酬が十分にあれば相殺くらいはできるでしょう。

【運営に対して】コストカットが嬉しい

これはまぁこれとして。
仕組みにもよりますが、単純にボタンポチで復刻開催ができるわけではないので、実際は結構面倒だったりしますが。
シナリオや絵素材、レベルデザインのコストをカットできるくらいですかね……。

強引にまとめると。
『新規層にはある程度嬉しいが、多くの既存ユーザーにはちょっと刺さりづらい』ということが言えそうです。

望まれる復刻

さて。
上記のメリットを元に、「ユーザーに望まれる復刻」とはどんなものかを考えてみましょう。

復刻までの期間が適切である

「"期間限定"という希少価値を損なわない」と言い換えてもいいでしょう。

これは最低限の条件です。
復刻までが早すぎるイベントや、復刻の頻度が高すぎるイベントは、期間限定の持つ価値・および復刻の価値を失っていると言えます。
後述する「報酬」「新規性」があったとしても、それはあくまで「復刻する価値」が適切である場合のみ機能すると言えるでしょう。

復刻までの適切な期間は諸説あると思いますので、ここで「これが正しい!」という断言はできません。
あくまでいちユーザーの気持ちになって考えてみると、下記の三つの要素を満たすタイミングが妥当でしょうか。

季節感を損なわない

夏に正月の、冬に夏のイベントをやることは、多くの場合やや違和感が伴います。
とはいえ、運営的には水着なんかはその特性上売上が見込めるため、季節外に復刻したい気持ちもわかります。悩ましいですね。
あえて行うのであれば、イベントの復刻自体は行わず、ガチャのみを周年や正月に充てる……という落としどころであれば、ユーザーの心象に与える不満をある程度軽減できるでしょう。

既にプレイしたユーザーの心象を損なわない

既にプレイしたユーザーにとって、同じイベントを周回させるというのは多くの場合「作業」であると言えます。
「作業」に対するユーザー感情は、基本的によいものではないでしょう。
なので、そのマイナスの心象を軽減する「報酬」と「時間」と「新規性」の三軸からのアプローチが必要になります。

1.報酬が十分である
既にプレイはしたかもしれないが、報酬は十分にもらえますよというアプローチ。
対価が十分であれば、やることは実質作業であってもあえてプレイする価値は生まれます。

2.時間をとらない
1.に付随して。
復刻にあたり、スキップや省略手段を充実させ、ユーザーの時間をとらないというアプローチ。
かける時間に対して報酬が十分であり、タイムパフォーマンスが優れていれば、ユーザーの作業感も薄れます。

まぁ根本的な解決にはなってないがな。

3.新規性がある
復刻に際し、新たなエピソードやクエストや報酬などを設定して、新しいユーザー体験を付与するというアプローチ。
ユーザーに望まれるかどうかで言えば、好意的には見られるでしょう。
ただし、それによって運営から見た復刻時コストパフォーマンスは下がります。
また、同イベントを復刻する際に毎回新規要素を追加し続けるのは可能なのか、という点において、疑問は尽きません。

逆に、『望まれない復刻』とは?

上記で望まれるイベント復刻についてつらつらと記載しました。
まぁ、見直すとほぼ文句や疑問点な気もしますが。
それを踏まえた上で、逆に「どんな復刻イベントは望まれないのか」を考えてみましょう。

イベント復刻の頻度をミスっている

頻繁過ぎる復刻や適切でないタイミングでの復刻。嘆きこだまする「もう見た」「またか」の声。
復刻イベントとはいえ望まれるタイミングはあるはずなので、そこを検討して狙えていない復刻は悪手と言えるでしょう。
禁止ワード「なんとなく」「そろそろ」。

報酬がインフレのせいで死んでる

イベントの報酬がインフレに巻き込まれてゲーム内での価値を失っている。
報酬に需要がないイベントは死ゾ。

中途半端な新規性

新規性がある復刻イベントならどうか、という話をしましたが。
とってつけたようなエピソードや報酬の追加など、ユーザー需要と食い違ったイベントの場合は効果が微妙でしょう。
新規性のために上がった運営コストと、新規性を楽しんでくれるユーザー層・時間のバランスは釣り合うのでしょうか。

開催期間のダブり

前述の通り、復刻イベントはもユーザー層によって望まれる・望まれないがわかれます。
望まれないユーザーにとっては「その間やることがない」という状態になるので、並行でイベントを開催すべき状況もあるでしょう。

とはいえ、「復刻も遊びたいが並行で開催されているイベントも遊びたい」と需要が分散しても困ります。
 のあたり、多くのユーザーに対して、負担にならないような形を模索してほしいと思う次第です。

規ユーザー→復刻イベント、既存ユーザー→ランキングイベント、あたりを並行するのはありかもしれませんが……。
※ランキングイベントの在り方についてはそのうち書くかも。

復刻は誰のためにある?

いろいろ書いてきましたが、結局のところ結論はこの一言につきます。

誰のために、なぜ復刻をするのか。

それには明確な理由と狙いがなければなりません。
例えば、「プレイしている全員が知っていなければならない前提条件の展開がこの先にある」とか。

復刻を安易にうつの、ダメ・絶対。

余談:ガチャの復刻

イベント復刻のお話のついでということで、「期間限定ガチャの復刻」にも触れておきたいと思います。

前述しましたが、期間限定を謳う商品は「期間限定である」ことが重要な価値のひとつです。
頻繁な復刻や予告なしの常設化によってその価値を外してはいけません。

入手できる機会が限定されているからこそ価値を持つ商品は、その価値を担保し続けなければならない。

だって、「期間限定!」「今しか手に入らない!」って言われてたから引いたのに、それがあとあと通常のガチャにしれっと混じるって、詐欺じゃん。

結びに。

復刻があるということは、逆に言えば「期間限定」という固有の価値を持つということ。
その固有価値を運営自ら積極的に潰しにいかないでほしいと思います。

イベントの復刻は適切に。

本日僕から言いたいことは以上です。

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