見出し画像

UPLINKCLOUD セテラ見放題パックの紹介

セテラが誕生した平成元年から、ビデオはDVDやブルーレイに形を変え、また、ペイTVやVODなど映画を観る方法は多様化しました。しかしながら、その映画と最初に出会うのはやはり映画館の大きなスクリーンであってほしいという思いで、ここまで活動を続けてきました。昨日(5月15日)より始動した「Help ! The 映画配給会社」プロジェクトではアップリンククラウドでセテラより15本の映画が鑑賞できますが、この15本はもれなく、「劇場で観て欲しい!」と当時必死で宣伝した珠玉の映画です。映画を見る方法の多様化の一つの利点は、たとえ当時映画館で見逃しても、こうやって配信でも見られるセカンドチャンスがあること、または、当時映画館で見たけど、また久しぶりに見てみたいと思ってここで再会するチャンスがあることでしょうか。そういう皆さまに、今回の見放題パックのセテラの扉を開けていただければ嬉しく思います。

今回15作品のセテラ・パックでは各国からの巨匠、名匠の第一級作品が、ご覧いただけます。フランスからアルノー・デプレシャン監督『あの頃エッフェル塔の下で』、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督の描く壮大な『ファウスト』、ドキュメンタリーの巨匠フレデリック・ワイズマン『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』、イタリアのフェルザン・オズぺテク監督の快作『あしたのパスタはアルデンテ』、『バクダット・カフェ』のパーシー・アドロン監督の意欲作『マーラー 君に捧げるアダージョ』

初監督作品がその国のアカデミー賞を総なめという大快挙となった2作品は、フランスのギヨーム・ガリエンヌが監督・主演した『不機嫌なママにメルシィ!』そしてヤン・オーレ・ゲルスター監督のドイツ映画『コーヒーをめぐる冒険』は、ベルリンが舞台の最高にチャーミングな映画です。

セテラが昔から得意とする文学や芸術をモチーフとした『セザンヌと過ごした時間』は画家セザンヌと文豪ゾラの友情を熱く切なく描いたセザンヌの絵画のような美しい映画です。1960年に起こったフランス映画の新しい波、ヌーヴェルヴァーグの歴史と流れをわかりやすく、またトリュフォーやゴダールの映画史と名場面集、そしてジャン=ピエール・レオの成長の過程をすべてこの1本、90分で見られる素晴らしい映画読本のようなドキュメンタリーが『ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー』です。

全国の自治体からの上映希望の問い合わせがもっとも多いのが、エコライフを提唱するドキュメンタリー『TOMORROW パーマネントライフを探して』。コロナでStay Home の中、更に注目されている映画です。

そして映画の原点を是非知っていただきたいといれたのが、5本のクラシック映画です。巨匠ルネ・クレール監督のエスプリ香る『巴里祭』『リラの門』の4Kデジタル・リマスター版、ジェラール・フィリップ主演の『危険な関係 4K』『夜ごとの美女』、『悪魔の美しさ』。モノクロ映画の美しさをデジタルリマスター版でお楽しみください。

次回からは、このセテラの見放題パックの作品を1本ずつ当時を思い出しながら書き連ねたいと思います。VODプラットフォームでは他の作品に埋もれてしまい、なかなか目に留まる機会がないので、是非作品の解説と共に映画の方も楽しんでいただけるとこれ以上の配給会社としての喜びはありません。

山中陽子


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?