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Cafe Cesta カヌレのつくりかた その2


さて、前回カヌレの外側を話しました

ここからは、カヌレの内側についてお話しをしましょう

当方のカヌレも初めからお客さまに提供できる代物ではありませんでした

幾つ闇に葬ったことか、、、

「なぜ?アパレイユ(生地)を焼くだけなのに」

この結果は当然、そのプロセスあっての結果でした

そのプロセスはこのあとのお話しの中で見えてくると思います

カヌレを作る上で
・材料と配合
・生地の扱い
・焼成
が大項目の括りとなります

では、今回は「材料と配合」です

当店のカヌレは
・牛乳
・グラニュー糖
・卵黄
・小麦粉
・無塩バター
・ラム酒
・バニラビーンズ
と、普通の構成です

ひとつひとつ説明いたします

・牛乳
 フレッシュな牛乳
 当たり前ですね
 ただし、乳脂肪は低めを使用しています
 これは後でお話しする生地の扱いでお話し
 します

・グラニュー糖
 グラニュー糖の原料の多くはサトウキビで  
 す
 癖がなくよいのですが、どうしても尖った  
 甘さが気になります
 横路に逸れましたが、カヌレに使用してい
 るのは、北海道産てんさい糖から作ったグ
 ラニュー糖です
 甘味がまろやかで、焼き菓子全般に使って
 います

・卵黄
 卵は当店指定の卵を使用しています
 ルセット(レシピ)によっては卵黄+全卵も
 存在しますが、当店では従来の作り方での
 卵黄のみを使用しています

・小麦粉
 当店の小麦粉は二種類を使用しています
 強力粉と準強力粉
 なぜなら?
 強力粉だけですとカチカチの食感
 強力粉+薄力粉ですとフニャッの食感
 で、たどり着いたのが、強力粉+準強力粉
 なのです
 割合は秘密㊙️ですが!
 この配合が食感に多大な影響を及ぼしてい
 るのは確かです

・無塩バター
 無塩バター、というよりバターや牛乳等の
 乳製品というそのものに疑問を抱いていま
 した
 バターは牛乳から作られます(当たり前)
 では牛乳は?
 当然、牛から搾取するわけです
 牛は何を食べて牛乳を作るの?
 一般的には穀物(トウモロコシ、麦などな
 ど)です
 本来、牛は穀物は食べません
 草が主食です
 ではなぜ?穀物?
 生産性向上のためです
 牧草に比べて穀物はカロリーも高いですし
 生育期間が短くすみます(他にも色々加え
 ているようてすが)
 この話は長くなるのでここまでにしますが
 私は出来うるだけ自然に近い方を選びた
 く、牧草で育った「グラスフェドバター」
 を使用しています

・ラム酒
 フランスにはカヌレ協会があり、協会の理
 事推薦のラム酒がネグリタです
 
・バニラビーンズ
 ここ数年で高騰中
 正直申し上げて、本当に高いです
 当然「鞘」の状態です
 当店では、バニラなんちゃらは使いません
 あのようなキツい香りは❌です
 私はバニラの香りは、鼻?ではなく口に含
 んだ後に鼻腔で感じるものだと思ってます
 柔らかく、優しく
 ちなみにバニラの芳香は鞘にあります
 勘違いのビーンズではありません

・配合
 以上材料の説明?をお話ししましたが、こ
 れらの材料をどのように組み合わせる(配
 合)です
 正直こればかりは作り手の出来上がりの
 イメージから決定されることであります
 どんな食感、風味に焼き上げたいのかなど
 トライ&エラーでしかありません
 作って作って作って作っての繰り返しです
 あ!途中での見直しは当然ですが

「材料と配合」についてお話しさせていただきました

 次回は「生地の扱い」について、お話しし
 たいと思います

《続く》

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