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【BRAND STORY01】C’est pas Grave を知る

「C’est pas Grave」というブランドは、私が30歳の時に立ち上げました。そしてあれから19年。年月が経てば、社会も変わり、自分自身の考え方も変わります。
次の10年ブランドを継続するためには、ミッドライフ(中年)に入った私の仕事の向き合い方、今一度社会とどう係わりあえるかを模索しています。


というか人生迷い中です。
ファッションしかしてこなかった頭は抜け落ちている事だらけ。
この小休止中に空っぽだった頭にファッション以外の事を詰め込んでいる途中です。
とても楽しいピース集め。まだまだ形は見えぬままですが、輪郭ぐらいは埋まったかな。


話は逸れましたが、そもそも「C’est pas Grave」って何?何て読む?という方がほとんどではないでしょうか。
以前から知って頂いている方、最近サイトで購入して知った方もいらっしゃるかもしれません。
まずは「C’est pas Grave」について時代を遡ってお話しをしようと思います。

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2003autumn &winter
原宿の古いマンションの1室
「デニムに合うお洋服」としてファッションブランドをスタートさせました。
フランス語で「C’est pas Grave / セパ グラーヴ」=大丈夫,大丈夫、OK!」という意味です。
フランスに住んだ事もなければフランス語も喋れませんが、ただただフランスが好きという理由で、ブランド名はフランス語に。
ファッションを気軽に楽しんでもらいたい〙という願いを込めて。

パンツスタイルのMIXコーディネートを得意とし、今でこそ甘辛MIXと認知されるスタイリングも、当時ではまだまだ少なかったのを覚えています。その頃の流行りはコンサバOLファッションがウケていた時代(主流はスカート全盛)、
パンツスタイルのましてやボーイフレンド風のスタイルリング提案は全く受け入れてはもらえませんでした。

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そして「デニムに合う」とは謳ってはいるものの、私自信が古着のジーンズが大好きだったことから、

古着のジーンズに勝るものはなし
デニムには手を出さない!

と誓い、造ることさえしなかった事が、バイヤーさんには伝わりづらいブランドだったと思います。

それでも少ない卸先から「益田さんが造るデニムが見たいわぁ」と言われたことをきっかけに、スタートから1年後ついにジーンズを作り始めました。
古着のジーンズのかっこ良さには敵いません。ですから、ちょっと変わり種のジーンズを。未だにそのアイデアは傑作だと思っています。
それはベルト部分と後ろのポケットに、ベージュのハラコを叩きつけたジーンズでした。
どうしてそんなデザインを?って?
パンツにベルトをする事が面倒くさかったんですよ。それならベルトを洋服に組み込んじゃえって。

これは売れました!

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徐々にブランドのアイコンになっていくと、セレクトショップのエストネーションから別注の話しまで頂くようになりました。
ブランドの特徴が見え出した事で、少しずつですが卸先も増えていったのです。

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最初の10年はまさしくファッションの事しか頭にない10年でした。
何を聴いても何を見ても、常に洋服に結びつける。
友達もファッション業界の人達ばかり。飲んではファッションの話しを語っていました。
だから人としては偏っていたと思います、だいぶ。
でも人生100年のほんの数年。
そんな時期があってもいいと思うんですよね。


次は原宿から中野坂上に引っ込んだ話しでもしようかな。



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