文披31題:Day19 トマト
ピンク色の髪に、赤い目。その見た目でからかわれるのはしょっちゅうで、隠すのに必死になっていた。
さらにしゃべり方もおっとり気味だったし、あげくに自分の魔法の気質が花とわかると、ますますからかわれた。何もかもが、嘲笑の対象だった。
だから隠したいと思って眼鏡をかけ、なるべくしゃべらないようにしたし、髪は一つにくくってこっそりと過ごしてきた。
ありがたいことに、得意の魔法は大した力ではないと思われたために長じるにつれ相手にされなくなり、髪だけが目立つ容姿であればそれはそれ