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8との遭遇

生まれてこの方、毎週の土日が楽しみなのである。
サッカーがおこなわれる週末と出会ってもう何年になるだろう。
多くの人に支えられながら週末を迎えるウィークデー。
いきがいって言うとあまりに軽すぎるだろうか。
そんなことを思いながら土曜日のノルマに勤しんでいる。

堕落しているのかと言えるほど疲れがどっと出ている。
そんななかでようやくキックオフデーの動画を見きった。
選手紹介、経営方針、事業方針、その他諸々。
「プレゼンテーション能力、上がったんちゃう?」
昨年か一昨年か忘れたけど、誰かが言ってたのを思い出す。
まあサポーターとして聞きたいところはそこだけではない。
見かけよりも器量というか、中身がとっても大事である。
朝から一時間半というYouTube。さらにおかしな広告付き(笑)
見続けるのはおじさんにとっては苦痛以外の何物ではない。
でも絶えられるのはセレッソ大阪サポーターだからなのか。
疲れなどどこかへ吹っ飛んでしまうくらいの熱量に圧倒される。
「もうしばらく、キックオフデーになんて顔出していないなあ」
下衆な質問はしないまでも、そこにいたいと素直に思った。
でも一点だけあるとすれば、クラブとサポーターの距離感。
近くなったのか遠くなったのか。
マシュマロ並みに、いまだにフワフワ感が口のなかに広がっている。
クラブの規模感もひとまわりもふたまわりも大きくなっている。
それはそれですごいことだとは思っている。
あとは距離感がより近くに感じられるようになったらいいな。

よくよく考えてみたらJ1開幕まであと一週間しかない。
昔からこんなに短かったっけ、オフって?と感じてしまう。
そう思うと年がら年中セレッソ大阪一色の人生になっている。
まあ毎週毎週しゃべっていたらそうにもなるだろうて。
そんななか、郵便局から定形外での荷物が届いた。
どっから?なんか、お菓子の銘柄のような会社名やんか…。
「おや、またなんかやらかしたか」
いやいや、そんなことはもうないはずだ。
ぼくは慌てつつ慌てることなく封を開ける(どっちやねん)。
なかに入っていたもの、それはサイン色紙だった。
背番号なのであろう8の文字が鮮やかに記されていた。
まあこんな週末もときにはあるのだろう、と、さっと封筒に戻した。
いま鏡を見たら、気持ち悪いくらいニヤニヤしているんやろうな。
これは、背番号8のユニフォームを作れという神の啓示なのか。
たしかに予兆はあった。
ちょっと前の飲み会で時代錯誤的飲み方をしている若者たちがいた。
「◯◯のイッキが見たい、見たい、見たい、ララ ラーラー ラララー」
やっぱりぼくは8と縁のある男なのかもしれない。

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