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離れていてもつながっているもの――「SCARLET NEXUS」

 久しぶりの投稿になります。(ほぼ一年ぶり)
 そのおかげでレビューの書き方を忘れてしまいましたが、最近SCARLET NEXUSをプレイして両方の主人公でクリアするほどハマっていたので一年ぶりにレビューを書こうと思ったわけです。

 クリアしてのレビューになるためにまだプレイしていない人にはネタバレになることも書いているためここで注意しておく。

SCARLET NEXUSについて
 ・念力・放電・発火などの様々な超脳力を使って空から降ってくる異形の怪異(敵)と戦うブレインパンク・アクションRPG。
 ・主人公はユイト・スメラギとカサネ・ランドールの二人。
 ・プレイヤーが主に操作する二人の主人公は怪異と戦う怪伐軍という組織に所属している。

 飽きっぽい方なのでだいたい一回ゲームをクリアしてしまうとサイドクエストが残っていたりしても次のゲームに移ることが多いのだけど、このスカーレットネクサスに関しては両方の主人公でゲームをクリアするまでプレイすることができた。それはどうしてなんだろうと思って考えると理由が二つあると思った。

・ストーリーが秀逸であること
・戦闘が爽快で楽しいこと

ストーリーが秀逸

 自分はこのゲームの先の展開が知りたい!というのが主なプレイするモチベーションになのでストーリーに重点を置くこと多いです。そしてこのスカーレットネクサス(以下スカネク)もストーリー展開が上手かった。
 怪伐軍という怪異と戦う軍隊を題材にしているだけはあって物語が進んでいくとストーリーはアニメ調な見た目よりはハードな展開を見せる。同期だった仲間や頼れる先輩がいきなり死んでしまうのはもちろんあるが、普段通りに暮らしていた街の隠された秘密を知って陰謀に巻き込まれていく。そしてその中で主人公達は選択を求められるのだけどその選択が良かったと個人的には思う。

 もう少し詳しく話すと思いっきりネタバレになるのだが、念力だと思われていた主人公の超脳力は重力操作の能力で時間跳躍することもできるということが作中で明かされる。
 時間跳躍できるということは、怪異との戦いの中で死んでいった仲間やまた会いたい大事な相手をなんとかできるはず……と普通は考えると思いますし、そういった作品は多いと思います。こういった能力が出てきた時点思いました。こういう話なのかと。

 でも違いました。主人公は過去に飛んでなかったことにはしないと。それは今を生きている人や無くした仲間を否定することだと。主人公達は過去改変をしない、させない方向にストーリーが展開していくのが未来を向いていているように感じられてそこが良かったと思いました。

 そして、ストーリーは最初から多くの場面で主人公のユイト側とカサネ側の視点で分岐していく。
 例えばユイトでプレイしているとある時からもう一つの主人公であるカサネから命を狙われることになるのだがユイトにはその理由が分からない。それはカサネでプレイしていると、未来のユイト自身から自分を殺してくれと頼まれたからとわかるなど裏ではこんなことになっていたのかー!!というのが両方の主人公をプレイするモチベーションになった。

 自分を殺してくれとカサネに頼むほど追い詰められた未来のユイトの世界はなかなかに絶望に支配された世界なのだが詳細はプレイしてみて欲しい。

戦闘が爽快で楽しい

 スカネクの戦闘も好きになった理由のもう一つ。主人公の超脳力は念力だが戦闘で使えるのはそれだけではなく時間制限はあるが仲間の超脳力も使うことができる。要するに超脳力を使って俺ツエー!!できるのだ。

 仲間の超脳力には発火・透視・硬質化・瞬間移動・放電・超高速・複製・透明化・念力と個性豊かな仲間がそろっている。

 ユイトを例にすると剣による攻撃と自身の念力による攻撃に加えて、仲間の超脳力を使った攻撃とさまざまな手段が用意されている。
 最初こそ剣で切りつけて怪異に念力で物をぶつけてまた切るだけだが、仲間と仲良くなってユイト自身も脳力を高めることでどんどん強くなっていく。

 発火と超高速を同時に発動して一方的に敵を切りつけまくったり、複製と念力で装甲で身を守っている怪異に物を増やしながらぶつけまくったりと使い方によっていろんな戦い方ができる。

 戦闘を語るならブレインクラッシュも忘れてはいけませんね。これは簡単にいうなら一撃必殺のキメ技のようなもの。
 怪異には体力の他にブレイクゲージが設定されておりこれは念力で物をぶつけたり、仲間の超脳力による攻撃でより削ることができるようになっています。
 火が苦手な怪異に発火の超脳力で火を付ければブレイクさせることができブレインクラッシュを決めると特別な演出が入って敵を一撃で倒すことができるのです。これが爽快で気持ちよくて好きでした。

仲間との絆

 このスカーレットネクサスは赤い糸や絆が一つのテーマになっているのではないかと感じさせる演出が各所に散りばめられています。
 時間跳躍のレッドストリングスもそうですし仲間との絆エピソードもそうです。

 絆エピソードで仲間と仲良くなることで怪異との戦闘中にも仲間が話しかけてきてそれに答えることで特別な攻撃をしてくれたり、攻撃からかばってくれたり、回復してくれたりもします。

 いいことばかり書きましたが気になったことが何もないわけではないです。ユイトでプレイしているときにいきなりカサネから命を狙われると書きました。ユイトはカサネの部隊から命を狙われている状態でありながら絆エピソードではそのカサネの部隊の仲間と和気あいあいとしているシーンがあったので違和感がありましたね。

最後に

 最後に心に残ったカサネのセリフで締めくくりたいと思います。

私達はいつだってみんな一人よ。
……でも、一人だから繋がれるんだって知ってるもの。
どこにいても、それは同じ。

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