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早寝早起きする必要がない理由

ライフハック戦略や、クオリティ・オブ・ライフを上げる方法についてよく聞くのが、早寝早起きです。朝一番が最も集中できるため、という意見が多くありますが、どの時間に集中できるかどうかは、人それぞれです。

また、仮に朝型の人だとしても、朝に子供が起きてきてうるさかったり、お弁当や朝食の準備をしないといけない人もいます。また、朝に家の前の道路がうるさいことだってありえますし、朝日がリビングに直接差し込んできて眩しい人もいるでしょう。

つまり、多くの人にとっては、朝が最適なのかもしれませんが、それがあなた個人に当てはまるわけではない、ということです。



世の中には夜型の人もいるわけですが、なぜか、夜に集中できる、と発信している人が少ないです。これは、多くの人が仕事や勉強などを、夜に行う傾向があり、わざわざ言うまでもないからかもしれません。

そう考えると、早寝早起きを推奨するのは、他の人と違うことを推奨したほうがウケるからだと考えられます。早寝早起きできない人が、仕事ができないとか、生産性が上がらないなどと捉えるのではなく、夜型の生活でも上手くやっていく方法を考えていけば良いのです。



もし、早寝早起きをすると、生産性が上がるとしましょう。はたして、生産性を上げる必要があるのか、という問題も出てきます。1時間でやっていた仕事が30分で終わるようになれば、かなりスムーズに仕事が進むかもしれませんが、1時間のんびりやって、期限内に終わるのであれば、それで充分なのではないでしょうか。

わずかな生産性を気にしないといけないくらい、ギリギリのラインで仕事をしていることが問題だと考えるべきです。まずは、生産性を上げるのではなく、ムダな仕事を削ぎ落としたり、やるべき仕事を選ぶことを考えるべきですし、ブラック労働をしているのであれば、そういった会社からは抜け出すことを第一に考えるべきでしょう。



早寝早起きが仕事に好影響を与えるとして、仕事のために生活習慣を変えるというのもどうなのでしょうか。仕事を第一に考えている人であれば、そのために生活を変えたり、全力を尽くすべきですが、他にもっとやりたいことがあるのであれば、そのために生活を合わせていくべきではないでしょうか。

例えば、お酒を飲むのが好きな人は、おのずと夜型生活になっていきます。お酒が飲みたいのに、仕事のために早寝早起きをすることにして、お酒が満足に飲めない、というのでは、何のために仕事をしているのか分からなくなってしまいます。

好きなことをするための生活習慣にしていくべきであり、早寝早起きを全員におすすめするべきではありません。朝にやりたいことがあれば、早寝早起きを習慣にしてもいいですし、夜にやりたいことがあれば、夜型生活にしてもいいのです。


「早起きは三文の徳」という言葉があるように、早起きすると良いことがたくさんあるとされています。しかし、その言葉はいつの時代に作られた言葉でしょうか。電気が無い時代であれば、夜に行動するのは危険ですから、早起きのほうが良かったのかもしれません。

今では、24時間営業しているお店もたくさんありますし、当たり前のように夜でも明るい部屋で生活しています。朝だから良いことがある時代は終わったのかもしれません。

また、朝は人が少なくて、集中できるという意見もあるかもしれません。それであれば、深夜のほうが人が少ないですし、田舎に住んでいれば、常に人がいない状況を作ることもできます。やはり、早起きによる良いこと、というのは全員に当てはまるわけではないでしょう。



早寝早起きの大きな目的は、集中することや生産性を上げることであり、その手段として早寝早起きを推奨しているわけです。つまり、集中さえできれば、早寝早起きをする必要はありません。

集中するために欠かせないのは、早寝早起きではなく、睡眠時間です。寝不足のとき、頭が回らずに何も手につかないことがあります。これは経験則ですが、おそらく誰しもが感じていることだと思います。早起きするために、睡眠時間を削ってしまっては、かえって集中力を低下させてしまいます。それであれば、スッキリするまで睡眠を取り、昼から仕事を始めたほうが集中できます。

手段と目的を履き違えてはいけません。目的は集中力を上げること、であるなら、早寝早起きはその手段でしかありません。他の方法で集中力が上がるのであれば、早寝早起きは不要となります。

さらに言うと、集中力を上げるというのは、仕事で成果を出す、という目的のための手段とも言えます。仕事で成果を出すことさえできれば、集中力を上げる必要すら無くなってしまう、というわけです。自分のスキルや作業量に比例しないタイプの仕事をすれば、長時間の集中力は必要無くなります。

早寝早起きから、話が広がってきましたが、目的が何なのかを決めてから、その手段として、早寝早起きにたどり着くのは問題ありません。しかし、早寝早起きをすれば、仕事や生活が上手くいく、と考えてしまうのは、考え方が逆です。まずは目的を定めることから始めていきましょう。


最後にまとめると、早寝早起きを完全に否定する、というわけではありません。集中できる活動時間に個人差があることを理解した上で生活リズムを決めること。仕事のために生活を変えるのではなく、やりたいことをするために生活を決めること。早起きにメリットがあったのは過去の話であって、現代では、朝も夜も同じように生活できること。早寝早起きよりも睡眠時間の確保のほうが重要度が高いこと、などについてお伝えしました。

ライフハックについては、様々な方法が出回っていますが、信じ切るのではなく、やってみて上手くいかなければ止めることも大事です。いろんなことを試しながら、あなたにとって最適な生活リズムを探してみてください!


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