1998年から1999年にかけて、宇多田ヒカル、椎名林檎、MISIA、Dragon Ash…若い才能が次々と”音楽シーンに突進”してきた。
この人たちは、トーク中心の音楽番組には出演しないであろうと勝手に決めつけていた。
それは、トークで笑いを取っていくには適しない世界観をそれぞれが持っていたし、その必要がないとも思っていた。
そんな中、16歳の宇多田ヒカルがテレビにあらわれた。
1999年
6月18日 『ミュージックステーション』
数々のミュージシャンが降りてきた“あの階段“から登場。
颯爽と階段を降りてくるのではなく、ちょっとコケそうになる。
“大人っぽい歌声“と“飾らない素顔“を併せ持つ宇多田ヒカルを象徴するようなテレビ初登場シーンとなった。
廊下と放課後の日常
少年隊の植草・東山がスポーツジムでカラダを鍛えているという話の流れから。
現役高校生。廊下も走る。
15週連続ベストテン
アルバムランキング4位
曲作りの方法
日本で一番売れているとは思えない、普通の学生のエピソード。
16歳の印税事情
日本でどれだけの人が宇多田ヒカルの印税を勝手に計算したことだろうか。
声にある哀愁
本人は遺伝だとはあまり思っていない。
理由は、顔が似ていない親子もいるからだと。
『First Love』
テレビで初めて披露したのは『First Love』(フルサイズ)。
エンディングトーク
生放送ならではのセットチェンジを行うスタッフの姿が最も印象的だったと。
最後は隣にいる今井絵理子とカメラにピース。
自ら印税の話をして笑いを取るなど、終始リラックスしたトーク。
6月21日 『HEY!HEY!HEY!』
いきなりの宇多田ヒカル登場で客席からの歓声が収まらない。
扉が開いて階段を下りてくるのだが、はじめ客は宇多田ヒカルを認識していなかった。
誰もテレビに出ると思っていない。
この前に『笑う犬』と『SMAP×SMAP』の収録を終えていた。
客前テレビ初収録
東京・大阪で開催された抽選招待制のライブ。
しかもライブハウスで行われたため、観に行けた人はごくわずか。
今後のテレビ出演は?
6月頭から8月終わりまで、通っているアメリカンスクールが夏休みに入ったのでテレビ出演。
世間の現状
世間と本人ではかなりの温度差。
出たいテレビ番組
紹介できる友達はChar、木村拓哉、藤圭子。
「出る」とは明言せずトーク終了。
ここではアルバム収録曲『In My Room』(フルサイズ)を披露。
6月29日 『笑う犬の特番』 夏の大謝恩会
通常は水曜23時放送が、今回は火曜20時からの特番。
レギュラーメンバー6人+謎の1人
青い犬の着ぐるみ姿の7人登場。
マスクを取る6人。
1人だけマスクを脱がない。
この日、テレビで5年ぶりにウッチャンナンチャンが2人でコントを披露する。
なので、南原の可能性もあるが身長が違い過ぎる。
マスクを剥ごうとする堀内に周りがけしかける。
それを止める内村。
空気を察し、堀内を止める名倉。
内村からオッケーサインが出る。
バンダナを巻いた女の子が出てきたので、みんな予想外過ぎてフリーズしてしまう。
笑う犬のメンバーも宇多田ヒカルがテレビに出るなんて思っていなかった。
みんながムチャする寸前で内村が止めた。
内村以外のメンバーにはサプライズ登場。
『笑う犬の生活』エンディングテーマ
『Automatic』が売れたのは、この番組の影響もあると本人から公認。
宇多田ヒカルからのメール
1999.3.3 番組宛にメールが届いた。
中島の『Automatic』PVのパロディコントを本人が観たと報告。
1999.3.10 内村扮する”ミル姉さん”がコント中に「ありがたビーム」を使う。
ウッチャン or ネプチューン
実質、ウンナンvsネプチューン。ウンナンの勝利。
この番組では歌わず、着ぐるみでトークのみ。
7月12日 『SMAP×SMAP』
『ビストロSMAP』のコーナーに登場。
宇多田ヒカルのオーダーは、「女の子のためのメキシコ料理と甘いデザート」。
もはや”持ちネタ”の印税話。
SMAP×宇多田ヒカル
コントでも歌でもなく「ビストロ」に出演。
木村拓哉から見た宇多田ヒカル
SMAPで唯一親交のある木村。
バスケ少年とバスケ少女
木村・中居は同じ高校で同じバスケ部。そして同じSMAP。
この番組でも歌わず。
『笑う犬』もそうだが、テレビに出たからといって必ず歌うわけではない。
番外編 『新・真夜中の王国』
1年前、”宇多田ヒカル”としてデビューする前に”Cubic U”として出演。
その時の映像に合わせて、未放送分の『Happy Birthday to You』ピアノ弾き語りを放送。
1998.5.17収録
音楽のルーツ
レコーディングスタジオで『Take A Little While』を歌う映像を放送。
収録当時を振り返って
9月19日 『Natural Breeze Concert』
1999.8.24 ”爽健美茶 Natural Breeze Concert ‘99 WWFチャリティーコンサート”が日本武道館で開催された。
応募から278倍の倍率で4000組8000人を招待。
出演者はTLC、Monica、宇多田ヒカル。
3組で記者会見
個別インタビュー
流暢な英語と軽い日本語のギャップも魅力のひとつ。
日本テレビ・日曜日の13時30分。
ライブで披露された全曲を放送。
01. Automatic
02. time will tell
03. 甘いワナ~Paint It,Black~
04. In My Room
05. First Love
06. Movin'on without you
07. B&C
9月27日 『HEY!HEY!HEY!』 鬣の2時間スペシャル
前回のトークに未公開も加えて放送。
未公開部分
・トークが始まる前の様子。
・前室に置いてあった”おかき”をダウンタウンにプレゼント。
・東京の人は有名人を街で見かけても騒がない。
・歌以外にやりたい事。
・小さい頃、クロスカントリーをやっていた。
・インドア派。
歌収録未公開部分
・歌う前、客席から「今夜はブギーバック!」「あれ最高やでー!」の声。
それに反応して『今夜はブギーバック』をアカペラで歌う。
ちなみにこの曲は、東京・大阪で開催された抽選招待制の『Luv Live』でスチャダラパーとともに披露されていた。
2000年
1月1日 『ミュージックステーション』 ミレニアムスペシャル
「2000年に残したい曲」というテーマで、10万人にもおよぶ視聴者投票によって決定したランキングBEST100。
その中で、第28位に『Automatic』。
第1位に『First Love』がランクイン。
1999.6.18 『ミュージックステーション』で披露された『First Love』をフルサイズで放送。
宇多田ヒカルからメッセージVTR
1月3日 『カウントダウンオールヒット』 1999年シングルセールスTOP200!
この番組の1999年シングルセールス年間1位に『Automatic』!
1999年アーティストトータルシングルセールスランキングでも年間1位!
1999.6.26 『CDTV』で披露された『Automatic』新編集バージョンをフルサイズで放送。
1999年、テレビにあらわれた宇多田ヒカル
1stアルバム『First Love』の売上は700万枚を超えたが、しばらくテレビには出なかった。
16歳の宇多田ヒカルは、学校の”夏休み”を利用して番組出演。
6月18日『ミュージックステーション』26.5%
6月21日『HEY!HEY!HEY!』28.5%
7月12日『SMAP×SMAP』33.5%
出演した各番組の歴代最高視聴率を叩きだして学園生活に戻っていった。