【今日のバッハのカンタータは?】2024/4/14(日) 良い羊飼いの主日
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年4月14日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
復活節後第2主日またはミゼリコルディア・ドミニ(Misericórdia Dómini, 良い羊飼いの主日)
2024年4月14日 - 今日は復活節後第2主日。Misericordia Domini (良い羊飼いの主日)とも呼ばれる。聖書の朗読箇所には、聖ヨハネによる福音書には「良い羊飼い」の姿が描かれている。ライプツィヒ時代のこの日のための3つのカンタータのタイトルに「羊飼い」とあるのもそのためだ。
羊の群れを率いる羊飼いの姿は旧約聖書にもあり、それ以来、キリスト教の芸術や文化の中で親しまれてきた。この日のための3つのカンタータには牧歌的な雰囲気が漂っている。
「イスラエルの牧者よ、耳を傾けたまえ」《Du Hirte Israel, höre》BWV 104は、バッハがトマスカントールになって最初の年、1724年の作品だ。「我はよき羊飼いなり」《Ich bin ein guter Hirt》BWV 85は、その1年後に作曲されたものだ。前述したように、この年の初めにカンタータの台本作者が他界したため、他のコラールカンタータのように賛美歌に基づくものではない。
ジョン・エリオット・ガーディナーによれば、バッハはこのカンタータに先立つ2曲(「われらのもとにとどまれ、はや夕べとなれば」《Bleib bei uns, denn es will Abend werden》, BWV 6, 「されど同じ安息日の夕べに」《Am Abend aber desselbigen Sabbats》BWV 42)の歌詞を書いた無名の詩人のものを使ったようだ。
「主はわが信頼すべき羊飼いなり」《Der Herr ist mein getreuer Hirt》BWV 112は、その6年後に、1724年から1725年のカンタータ・サイクルを完成させるためにバッハが後年書いた、賛美歌に基づくコラール・カンタータのひとつだ。この曲は,バッハの時代にはまだライプツィヒで歌われていたヴォルフガング・マイスリン(1497-1563)の賛美歌に基づいている。
Music for today
Du Hirte Israel, höre, BWV 104
(first performance 23 April 1724, Leipzig period)Ich bin ein guter Hirt, BWV 85
(first performance 15 April 1725, Leipzig period)Der Herr ist mein getreuer Hirt, BWV 112
(first performance 8 April 1731, Leipzig period)
追加情報
オランダ・バッハ協会のウェブサイトに、BWV104についての詳しい情報と演奏が掲載されています。
https://www.bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-104/
Playlist
WBC32-2nd Sunday after Easter or Misericordia Domini
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