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赤単とそのグラデーションの話 その1

はじめに

昨今、「赤単が強い」「赤単が多い」みたいな話を聞きますが、様々な赤単を触れている身としては「なんの話をしているかわからない」というのが正直なところです。昨今メタの中心と言われている赤単にも様々なデッキがあり、そのデッキ各々で出来ることが違います。そこでいろんな赤単を組んできた立場から赤単のサンプルを提示して、各々の赤単がどんなことが出来て、どんな弱点があるのかを書いていこうと思います。

バーン

土地16~18、サイクリングランド1~2、火力をサポートするクリーチャー8、そのほか火力というデッキ。伝統として手札を増やすカードや改善するカードを入れない傾向があります。(無謀なる衝動や信仰なき物あさり)
このデッキのやりたいこととしては戦闘を介さず、相手のブロッカーを意識せずに20点のライフを削ることを目的としています。

長所は前述のとおり、戦闘を介さずにライフを削り切れること。無理なく4ターンキルが狙えるデッキです。短所としては削り切れず相手に安定してライフを増やすカードがある場合、そこからのリカバリーが難しいことです。打消しで凌がれて予想外の牙が付いたグルマグのアンコウなんかが来るとかなり厳しいでしょう。
しかし、打消しなど直接火力に対抗できるカードを持っていないデッキはいつ焼き切られるかわからない恐怖があります。

バーンのグラデーション

「キルターンを早くしたい」「息切れ対策をしたい」「除去コントロールとしてふるまったときに強く動けるようにしたい」などの目的で前述の「相手のブロッカーを意識せずに20点のライフを削る」というコンセプトを少し離れ、戦闘で強いクリーチャーを足すデッキも存在します。足されるクリーチャーは僧院の速槍やドワーフの炉の詠唱者、ギトゥの溶岩走りなど低コストでスペル中心の構成にマッチしたクリーチャーとなります。そのクリーチャーが8枚が12枚に、12枚が16枚にと増えてビートダウン色が強いデッキに替わっていき、当初の「相手のブロッカーを意識せずに20点のライフを削る」からどんどん離れていきます。ここまでくると別のデッキです。

RDW

クリーチャー枚数32という圧倒的な軽量ビートダウンデッキです。赤の軽量クリーチャーを並べて大きくライフを持っていき、残りを火力で削り切るというコンセプトのデッキです。実験統合機や無謀なる衝動などに押されて、最近使われていませんが、タフネス2のクリーチャーを主体にしており、カルドーサ対策として入る電謀や祭典壊しがききにくいのが長所です。安定4キルくらいを想定しています。

長所は瞬間火力の高さと単発除去に対する耐性と全体1点火力に対する耐性です。火力面でもゴブリンの手投げ弾が入れられるので残りライフ10点くらいであれば火力圏内です。
短所はアドバンテージ要素が薄く息切れまで凌がれるとリカバリーできないこと。戦闘を介してライフを奪っていくので、バーンよりもこの点に関しては致命的です。相手に対策をとられる前にいかにライフを減らせるかがこのデッキの勝利のカギになります。

RDWのグラデーション

RDWに似たデッキにゴブリンがあります。こちらは採用クリーチャーをほぼほぼゴブリンにまとめて、ゴブリンのそり乗りなどゴブリンを強化するゴブリンに尖ったデッキです。複数体のゴブリンで殴って通ったゴブリンだけゴブリンのそり乗りで全力で強化するという、RDWにはないトリッキーさを持っています。ほかには、前述の実験統合機、カルドーサの再誕、無謀なる衝動などのアドバンテージ獲得手段を足した最近のカルドーサレッドのビートダウンよりのリストが近いコンセプトです。

デッキ二つでそこそこの文字数になったのでこの辺で。

今回は初回として、両極端な赤単を紹介しました。次回はブリッツとカルドーサレッドについて書いていこうと思います。
この二つのデッキだけでも語れる内容はたくさんあるのですが、それをやってるとデッキ一個ごとにパウパーブリッツを考えるシリーズのようになるので、これくらいの文量でやっていこうと思います。


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